グラウンドカバーやお茶に利用できるエビスグサ
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英語ではSicklepod、別名coffee weedやjava weedと呼ばれるエビスグサ(Senna obtusifolia)をご存じでしょうか。日本語では、種子を表すケツメイシ(決明子)のほうが通りがよいかもしれません。
エビスグサは短命なマメ科の宿根草で、生育が早く、我が家の庭でも150cmほどにまで成長しています。乾燥によく耐え、この夏も日向で水やりをほとんどせずともよく育ちました。こぼれ種からもよく育ち、可愛らしいですが、増えすぎたら取り除くのも簡単です。よく茂って地面を覆い、グラウンドカバーのように乾燥を防いでほかの植物の生育を助けたり、小さな風よけのように利用できます。
一部の気候地域では、エビスグサは侵略的な植物とされ、繁茂しすぎないようコントロールが必要です。
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私はエビスグサの黄色い花と、丸い小葉が羽のようにつく明るい緑の葉が大好き。長さ10cmほどの鎌形の莢をつけ、莢は熟すと茶色がかった緑色になり、中には種子がいっぱいに入っています。種子が熟して茶色になったら、焙煎して煮ると、とても健康的なお茶ができます。coffee weedという名前も、地域によってこの種子をコーヒーの代替品に利用していることに由来します。
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私の義母はこのお茶のことを「ハブ茶」と呼んでいて、よくエビスグサの種子からハブ茶を作ったものでした。同じ植物や同じ種子についてさまざまな名前で呼ばれているため混乱しますが、それを最大限に活用するために考えられたさまざまな方法を知るのは興味深いことです。
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常緑が楽しめる定番のローズマリー
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私のもう一つのお気に入りはローズマリー。湘南地域では常緑ですが、故郷のドイツでは寒く湿った冬を乗り越えられないため、夏の間しか楽しむことはできませんでした。
ローズマリーは香りのよい葉と小さな藤色や青、または白の花を持つ常緑低木。暖かく日当たりのよい場所と、軽くて水はけのよい土壌を好みます。地中海性気候の地域を原産とし、植栽場所の環境にもよりますがマイナス5℃程度まで耐えられます。
ほとんどどこのスーパーでも手に入り、チャイブやバジル、パセリと一緒に植わった鉢植えがディスプレイされていることもあります。一年中販売され、特に春からはよく出回ります。ガーデンセンターにはスーパーで販売されているものよりも大きな苗が並び、庭や屋外のプランターに植えられるのを待っています。
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私がよく使うのは、形を整えたり切り戻ししやすい立性の品種。私の小さな家庭菜園では、ハーブエリアの真ん中に植わっています。毎年デザインを変えていますが、いまのところ乾燥した冬を生き延びているのは、この立性のローズマリーと、タイム1種のみです。今は高さが約50cmまで育っていますが、これから刈り込んで、長い枝はハーブエリアの周囲に新しい苗を風や寒さから守る小さなフェンスを作るのに使う予定です。こうした枝は乾燥しすぎると見た目が悪くなりますが、それを考えてもメリットのほうが十分に上回ります。