相手の背景を探り、わかり合うための土壌作りを

相手が反論してくるとき、感情的に言ってくる場合や、穏やかな場合、詰問してくるような場合があります。穏やかに言われる場合はさほど問題ではないかと思いますが、感情的な詰められ方をされると、こちらもつい防衛的にやり返したくなってしまいます。

そんなときこそ、相手がなぜ反論してきたのか、その背景を知ることで、相手の考えを理解でき、わかり合える土壌が生まれます。こちらが感情に巻き込まれないことで、感情的なもつれを防ぐことができるのです。



 

相手:「この場合は、以前○○の件のときに問題があったので、同じような現象が起こるのではないかと心配なんですよ」

相手の反論の背景を聞いたうえで、こちらがなぜそう思ったのかを伝えます。

自分:「そう考えてのご意見ですね。今回は、○○の件の問題の原因であった部分が異なっているので、十分に防げると思うのです」

このように、感情に流されず、お互いの意見を交わしながら対話や議論を重ねることが、本来の仕事において必要なコミュニケーションです。反論されたときには、イラッとしても、冷静に相手が言ったことを返しながらまず6秒待つ。ぜひ心がけてみてください。

戸田 久実

アドット・コミュニケーション株式会社代表取締役

一般社団法人日本アンガーマネジメント協会代表理事