共働きで子どものいない夫婦「DINKs」。子どもにお金がかからない分、余裕のある生活を送ることができますが、デメリットもあります。ここでは、DINKs夫婦が陥りやすい家計・生活費の穴や、適したマネープランの立て方、老後資金の準備の方法などを見ていきましょう。
DINKsとは
DINKsとは「Double Income No Kids」の頭文字からなる略語で、結婚後も仕事を続け、子どもを持たないことを選択した夫婦や、その生き方のことを言います。
厚生労働省が実施した「2022年国民生活基礎調査の概況」によると、2022年6月における夫婦のみの世帯数は1333万世帯と、調査が開始された1986年の540万1000世帯に比べ2.5倍近く増えています。
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DINKsを選択した場合のお金や仕事におけるメリット
働く女性
【画像出典元】「stock.adobe.com/(JLco) Julia Amaral」
DINKsは、夫婦それぞれが自立し生活力があることが特徴です。また、子育て夫婦のように子ども中心に生活を考える必要がないため、基本的には、結婚前のスタイルを変えずに過ごせます。
お金や時間にゆとりがあり、趣味や旅行、ショッピングなどを堪能している夫婦が多く、交友関係も独身時代と変わらないようです。子育て夫婦に比べ、生き方を大きく変えたり、新しいことにチャレンジしやすい環境にあるのもDINKsならではといえるでしょう。
子どもを育てるには、1人当たり3000万円はかかると言われています。子育てをする夫婦は、その分、計画的な家計のやり繰りが必要ですが、DINKsは他のことにお金を費やせます。たとえば、マイホーム購入の際、予算を多めに設定でき、グレードアップした家を持つことも可能です。賃貸派の場合も、高額な家賃を支払う余裕があるため、都心部の利便性が高いエリアの物件を借りられます。居所を変えたい場合も、子どもの学校のことを考えなくて良いため身軽です。
また、キャリア形成も大きな違いがあります。特に女性は、出産が大きなキャリアダウンにつながることがあることも否めません。産休・育休、復帰後の時短勤務、そして、子どもが熱を出すと休みを取ることが夫よりも多くなっています。帰宅後は、家事や子どもの世話に追われてしまい、資格取得の勉強をするといった時間の確保も一苦労です。一方で、DINKsはキャリアの実現に向けて邁進することができます。