ワンオペ育児と親権、養育費

ワンオペ育児で離婚するとき、子どもの親権はこれまでワンオペで育児を担ってきた配偶者に認められる可能性が高いといえます。

裁判所では子どもの親権を決めるとき、これまでの養育実績と今後子どもと密接に関わってよい関係を築いていけるかを重視しています。ワンオペ育児で子どもを一手に引き受けていた人は当然養育実績が高くなります。また、これまで子どもを育ててきたのですから、今後も子どもとよい関係を築いて適切に養育していける蓋然性が高いと言えるでしょう。

反対に、これまで非協力的だった相手に親権を認める理由はありません。ワンオペ育児で離婚するとき、相手が「子どもを渡さない」などと言い出しても、親権はあなたに認めてもらえる可能性が高いので安心しましょう。また、親権者になったら子どもが20歳になるまで養育費を請求できます。きちんと公正証書や調停で取り決めておけば、相手が不払いを起こしたときにも差押えによって回収できます。

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まずは周囲の力を借りること

ワンオペ育児状態は心身ともに負担がかかるので、追い詰められて「離婚したい」と考えてしまうものです。ただ離婚だけが解決方法ではありません。まずは親や行政機関、カウンセラーのサポートを利用したりパートナーと話し合ったりして、状況改善を目指しましょう。

それでもどうしても夫婦関係を維持できないなら、弁護士などの専門家に相談してみるなど、周囲の力を頼ることも1つの手です。

白谷 英恵

Authense法律事務所