【住宅会社との打ち合わせで押さえたいこと4選】プロにお聞きしました!

住宅会社を選ぶコツは?資金計画の注意点もご紹介

家づくりで大切な会社選び。ブランド力やデザインだけで決めるのではなく、自分がどのような家づくりをしたいかという基準で選ぶことが大切です。住宅会社を選ぶコツや、打ち合わせと並行して行う資金計画のコツをお聞きしました。

 

住宅会社との相性はとても大切

ー依頼する住宅会社を選ぶコツはなんですか?

私がよくお客さまに提案しているのは「どういう会社と長くお付き合いをしていきたいか」を書き出すこと。専門的な提案力でさくっと間取りを決めたい、じっくり話を聞いてもらいながら内装を決めたいなど、希望する家づくりのスタイルは人それぞれ。家が建った後も長くお付き合いすることを考え、相性のよい住宅会社を選びましょう。

 

資金計画で気を付けるポイント

ー資金計画で気を付けるべきポイントはなんですか?

家を建てるのにかかる費用は、土地代・建築費・外構費・諸経費に分けられます。諸経費に意外と費用が掛かるため、見落とさないように注意しましょう。

 

ー諸経費は、住宅会社によっては建築費に含まれることもあるのでしょうか?

そうですね。確認申請や地盤調査の費用、水道の申請などさまざまな諸経費があり、すべて建築費に入っていることもあれば、別項目で諸経費と示されていることもあります。建物を建てる費用と住むための費用というのは別にしている会社が多いため、内訳を確認することが大切です。

 

ー諸経費とはどれくらいかかるものなのでしょうか?

たとえば住宅ローンで4千万円を借りて融資手数料が2.2%の場合、手数料は88万円かかります。88万円と聞くと、諸経費といってもかなり大きな金額ですよね。ほかにも印紙代や登記費用、土地を購入する際にかかる仲介手数料などを合算すると諸経費だけで100万円以上かかることも。どの住宅会社にも資金計画書というものがあるので、諸経費や建築費の内訳を確認して資金計画を行いましょう。

 

ーほかに気を付けるべきポイントはありますか?

意外と忘れがちな外構費も考えておきましょう。庭の工事費が思ったより高く、資金計画に組み込めないことがあるためです。

通常、駐車場をコンクリートにするだけでも100万円以上の工事費がかかることも。計画せずに外構費は100万円くらいでよいと認識していると、思っていた以上に費用がかさみ、庭が手つかずになってしまう可能性もあります。土地や建物の大きさが決まった際は、庭に割けるスペースを把握し、外構費も加味して資金計画を進めましょう。

 

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家づくりで重要な打ち合わせの注意点

初めての家づくりはわからないことだらけで不安ですよね。住宅会社や相談窓口の方と円滑にコミュニケーションをとることで、過度に不安になることなく家づくりを進められます。打ち合わせのコツをお聞きしました。

家づくりにおける悩みをヒアリングする井上さん

 

打ち合わせまでにあらかじめ家族で決めておくこと

ー打ち合わせまでに家族で決めておくことはありますか?

間取りや内装のイメージについては事前に家族で話し合い、要望をまとめておくとよいでしょう。最近はインスタグラムなどのSNSから好みのイメージを探すお客さまが多い傾向です。打ち合わせ回数が減り、住宅会社の方とのコミュニケーションも取りやすくなるため事前に調べておきましょう。

 

家づくりに正解はない!情報を鵜呑みにしないことがポイント

ー間取りや内装のイメージを調べておくことが大切ですね!

ポイントは、ネットで調べた情報を鵜呑みにしないことです。たとえばオープンキッチンが流行っている一方、調理器具をたくさん手元に置いて料理をしたい方であれば壁付けのキッチンのほうが向いています。

インターネットで簡単に情報を仕入れられるため、「流行りだから」「ネットに書いてあるから」という理由だけで間取りや内装を決めてしまうと、自分のライフスタイルに合わないことがあります。

 

ー流行り=住みやすいわけではないのですか?

そうですね。流行っているものが必ずしも自分の生活スタイルに合っているわけではありません。失敗事例も同様で、SNSやYouTubeなどで失敗した間取りなどを取り上げて紹介している方もよく見かけますが、失敗事例はあくまでその人個人の失敗であり、全員に当てはまるわけではありません。

 

ーでは、自分に合っている間取りはどのように見つければよいのでしょうか?

情報を鵜呑みにせず住宅会社の方と相談しながら決めたり、家づくりのアドバイザーなどプロの方に相談するのもよいと思います。プロは数100棟の家を見てきているため、お客さまの生活スタイルを聞くことで暮らしに合った間取りを提案できる点が強みです。

ネットにある情報の多くは、家を一度建てたときの経験談に基づくもの。あくまで事例として捉え、決めつけないことが大切です。家づくりは100人いれば100通りの正解があります。正しく情報を集めながら、自分の暮らしに合った間取りを考えていきましょう。

 

知っておいた方がよい建築用語とは

ー打ち合わせの際、知っておいた方がよい建築用語はありますか?

建築用語というよりは、寸法の感覚を身に付けることをおすすめします。家づくりの際に使う図面に書かれている数字の単位はすべて「㎜」。日常的には「㎝」や「m」で表すことが多いため、最初はなかなか慣れないと思います。単位も省略して話すことが多く、1mでも1mといわず、1000と表現する方が多いのです。設計士などプロの方はどうしても専門用語で話してしまうため、わからないことは質問しましょう。

 

ーほかに図面を見る際に気を付けるポイントはありますか?

有効寸法を理解しておきましょう。通常の図面では「壁の中心から向かいの壁の中心まで2000」という表記になっているため、2000㎜の幅がある家具は入りません。家具を購入する際は壁の厚みを引いた有効寸法を調べましょう。

 

打ち合わせで決まったことは記録に残す

ー打ち合わせで気を付けるべき点を教えてください

後々トラブルにならないよう、決まったことは記録に残すことが大切です。ドアや窓の開け方、エアコンのリモコンを付ける位置など、家づくりは決めることがたくさん。もちろん住宅会社の方は記録を残していますが、お客さま自身も管理しておくのがよいでしょう。

図面の打ち合わせは着工よりかなり前なので、ちょっとした住宅設備・照明の配置などは忘れてしまうことも。議事録や図面を共有したり、もらった資料を整理しておくことで、疑問が生まれてもすぐに確認できる状況をつくっておきましょう。

 

ーほかに気を付けるポイントはありますか?

専門用語でわからない言葉は聞き流さずに確認し、住宅会社の方との信頼関係を築いていきましょう。長い期間を要する家づくりにおいて、相手を疑ってしまうとキリがありません。疑問点はなるべくその場で解決し、お互いが気持ちよく家づくりを進められるようにしましょう。