常緑ヤマボウシと似た木の違い

常緑ヤマボウシは、ヤマボウシやハナミズキと見た目がそっくりで、見分けがつかないという方も多いことでしょう。ここでは、それぞれの違いについてご紹介します。

ヤマボウシとの違い


ヤマボウシ。Mike Russell/Shutterstock.com

常緑ヤマボウシは中国南部〜インドネシア半島原産で、国内での流通量はそれほど多くはありません。ヤマボウシは日本、朝鮮半島、中国原産で、日本の山野に自生している身近な樹木です。常緑ヤマボウシの葉は厚く光沢があり、強い寒さにあわなければ年間を通して葉姿を保ちます。一方ヤマボウシは丸みのある葉の縁には細かくウェーブが入り、冬は葉を落とします。また、常緑ヤマボウシの花はヤマボウシの花よりやや小さめで、全体にびっしりと咲かせます。耐寒性は常緑ヤマボウシよりも落葉性のヤマボウシのほうが強いという違いもあります。

ヒマラヤヤマボウシとの違い


ヒマラヤヤマボウシ。Robert Buchel/Shutterstock.com

ヒマラヤヤマボウシは、中国からヒマラヤ山脈周辺、ベトナム、ミャンマーなどを原産とする常緑~半常緑のヤマボウシの仲間です。暖地ではほとんど葉を落とさずに越冬しますが、寒冷地では冬季に落葉します。葉は細長い形でやや黄緑色に近く、ヤマボウシに比べ一回り小さい花も黄色がかることが特徴。そのため、別名キバナヤマボウシとも呼ばれます。常緑ヤマボウシに比べると樹高が高くなりやすい樹種です。

ハナミズキとの違い


ハナミズキ。Kabar/Shutterstock.com

常緑ヤマボウシとハナミズキは、外見がそっくり。じつはハナミズキの和名は「アメリカヤマボウシ」といいます。ヤマボウシは日本原産で、ハナミズキはアメリカ産の外来種と覚えておくとよいでしょう。また、ヤマボウシは苞の先端が少し尖っており、ハナミズキは全体に丸みを帯びた苞の姿をしているので、じっくりと苞を見比べるとその違いが見えてきます。開花期もヤマボウシは6〜7月で、4月中旬〜5月中旬に咲くハナミズキよりも遅く開花するので、花が咲く時期によって見分けることもできます。

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常緑ヤマボウシの栽培12カ月カレンダー

開花時期:6〜8月
植え付け・植え替え:10〜11月、3〜5月
肥料:2〜3月
剪定:11〜2月(厳寒期を除く)
種まき:10~11月