5.水回りのリフォーム費用を安く抑える4つの方法

水回りのリフォームは、複数の設備をまとめてリフォームすることである程度費用を下げられますが、さらに費用を抑えるポイントとして4つの方法をご紹介します。

5-1.水回りリフォームが得意な業者を選ぶ

1つ目の方法は、水回り全般のリフォームが得意な業者や工務店を選ぶことです。

水回りリフォームの実績が多い業者は、水回り商品を大量に仕入れるため、メーカーから高い割引率で商品を仕入れられる傾向にあります。

また、水回りに特化している業者は、工事がスムーズで工期が短いことも特徴です。工事が1日早く終われば、その分の人件費がかからないので、工事費用を抑えることにもつながります。

5-2.同じメーカーで揃える

複数の水回り設備をリフォームする場合は、同じメーカーで揃えると費用を抑えられる可能性があります。業者が購入時に価格交渉をしやすくなるためです。

また、メーカーを揃えることで、水回り設備のデザインに統一感が生まれることも大きなメリットといえるでしょう。

5-3.メーカーにはこだわらない

メーカーに強いこだわりがなければ、メーカー選びを施工会社に一任することも費用を抑える上で効果的です。施工会社には普段から取引の多い得意先メーカーがあり、そのメーカーであれば仕入れ価格を抑えられる可能性があるためです。

反対に、取引のあまりないメーカーの場合は、商品の仕入れ価格が高くなることも。そのためメーカーや商品は指定せず、素材・機能・デザインの希望イメージと、「できるだけ安くしたい」旨を伝えた上で、見積もりを提案してもらいましょう。

5-4.補助金・助成金を利用する

水回りのリフォームは、国や自治体に補助金・助成金を申請できる場合があります。リフォームすることを決めたら、まずは補助金・助成金がないかを確認しましょう。

補助金には、主に以下の4つがあります。

子育てエコホーム支援事業

子育てエコホーム支援事業は、子育て世帯・若者夫婦世帯等の新築住宅の取得や住宅の省エネ改修を支援する制度です。リフォームは、全世帯が対象となっています。

対象となる工事の一例は以下の通りです。

補助対象工事と補助額(キッチン・浴室で利用する場合)

<キッチン>

リフォームの内容
補助額
家事負担を減らせる設備の導入 ビルトイン食洗機 21,000円/戸
掃除しやすいレンジフード 13,000円/戸
ビルトイン自動調理対応コンロ 14,000円/戸
キッチンセットの交換を含む対面キッチンへのリフォーム 90,000円/戸

※「キッチンセットの交換を含む対面キッチンへのリフォーム」で補助金が交付される場合、「掃除しやすいレンジフード」及び「ビルトイン自動調理対応コンロ」の補助金は交付されません。

また、上記補助対象の工事だけで補助金申請をすることはできず、必須工事として断熱改修やエコ住宅設備の設置工事を行う必要があります。キッチンリフォームの場合は、エコ住宅設備に該当する「節湯水栓」を検討すると良いでしょう。補助額の合計が5万円以上から申請が可能です。

<浴室>

リフォームの内容
工事区分
補助額
高断熱浴槽 必須工事 30,000円/戸
節湯水栓 必須工事 5,000円/台
浴室乾燥機 任意工事 23,000円/戸
手すりの設置 任意工事 5,000円/戸
段差解消 任意工事 7,000円/戸
廊下幅等の拡張 任意工事 28,000円/戸

キッチンと同様に、浴室も必須工事として高断熱浴槽や節湯水栓の設置が必要です。補助額の合計が5万円以上から申請が可能となります。

【2024年補助金】子育てエコホーム支援事業で賢くリフォームする方法

長期優良住宅化リフォーム推進事業

長期優良住宅化リフォーム推進事業とは、既存住宅の長寿命化や省エネ化、子育て世帯向け改修などを支援する国の補助事業です。

耐震や断熱といった住宅性能の向上につながる工事を一緒に行うことで、水回りリフォームの一部が補助対象になる場合があります。

補助率は、補助対象リフォーム工事費合計の3分の1となっており、補助限度額は以下の通りです。

補助限度額

① 長期優良住宅(増改築)認定を取得しないものの、一定の性能向上が認められた場合

80万円/戸(130万円/戸)

② 長期優良住宅(増改築)認定を取得した場合

160万円/戸(210万円/戸)

※( )内は、三世代同居対応改修工事を実施する場合、若者・子育て世帯又は既存住宅の購入者が改修工事を実施する場合の補助限度額です。

2024年最新版|長期優良住宅化リフォームを分かりやすく解説【最大210万円で長く住める家に】

介護保険による住宅改修

介護やバリアフリー化を目的とするリフォームを行う場合は、介護保険による補助を受けることができます。

対象工事と補助額は以下の通りになります。

補助額と条件

<対象工事>

和式トイレから洋式トイレへのリフォーム

手すりの取り付け

段差解消 など

<補助額>

上限18万円

(支給限度額20万円のうち、1割から3割が自己負担となります)

<受け取れる条件>

在宅で生活されている要介護者(要支援1,2含む)

実際に居住している住宅での改修工事が対象

介護リフォームで使える補助金は2種類!どんな工事が対象?申請方法は?

地方自治体独自の補助金・助成金

地方自治体が独自で実施している補助金・助成金制度もあります。自治体によって制度の有無や内容は異なるほか、年度ごとに内容が変わる場合もあるので、お住まいの自治体ホームページで最新情報をご確認ください。

(例)東京都足立区|住宅改良助成制度

東京都足立区の住宅改良助成制度は、戸建てとマンション専有部のリフォームで申請できる助成制度です。65歳未満の方だけの世帯を対象に助成を行っています(65歳以上の世帯の場合は「高齢者住宅改修事業」を推奨)。

助成対象工事費の合計、または実際の工事費の2割、いずれか安価な方の金額が支給されます(上限額は30万円)。

水回りリフォームの助成対象工事と助成費用は以下の通りです。

助成対象工事
助成費用
浴室部分の段差解消工事

※浅型浴槽への変更との併用は不可
14万円/箇所
浅型浴槽への変更

※段差解消工事(浴室部分)との併用は不可
5万円/箇所
浴室暖房の設置

※固定されているものに限る
3万円/箇所
和式トイレから洋式トイレへの変更 8万円/箇所

※据え置き型の場合は2万円/箇所
手すりの新設 3千円/m

参考/住宅改良助成制度(足立区ホームページ)


▼コストを抑えた水回りリフォームについては、以下の記事も参考にしてください。

格安・激安でお風呂(浴室)リフォームする11の方法【質を落とさず安くするには】

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6.水回りのリフォームにおける注意点・ポイント

水回りリフォームで後悔しないための注意点やポイントをご紹介します。

6-1.ショールームなどで実物を確認する

水回り商品は、メーカーやリフォーム会社のショールームで実物を確認することが可能です。カタログやWebサイトだけでは分からない手触りや質感、実際の色味などを確認しておきましょう。

ショールームによっては、キッチン高さの違いを体感できたり、水栓の種類が多く展示されていたり、体験型の展示があることも。使い勝手を確認できるのもショールームの大きなメリットです。

6-2.マンションは事前に管理規約を確認

マンションのリフォームは、事前に管理規約を確認することが重要です。

水回りは専有部のため、基本的にリフォームすること自体に問題はありませんが、規約で禁止されている工事もあるためです。

例えば、キッチンや浴室など、水回りの位置変更を禁止しているマンションも少なくありません。配管の移設は、大きな音が響いたり、漏水事故が起きたり、住民間のトラブルを引き起こす可能性があるためです。希望する工事ができるか否かは確認しておきましょう。

▼マンションの水回りリフォームについてはこちらの記事も参考にしてください。

相場がわかる!マンションの水まわりリフォーム費用をスッキリ解説