文具のとびら編集部
トゥーマーカープロダクツは、第7回目となるコピック作品コンテスト「コピックアワード2024」の最終審査結果をこのほど発表した。
3,600点以上の個性豊かな作品が集結
同コンテストは、毎年数千を超える応募数を誇る、世界最大級(同社調べ)のイラスト・アートコンテスト。“世界中のコピックユーザーとつながる”をコンセプトに、年齢、国籍、作品ジャンルを問わず誰でもウェブサイトから無料で応募できる。2017年から開催され、第7回目となる今年は、約1ヶ月半で世界70カ国から3,600点以上の個性豊かな作品が集結した。
今年の審査員は、板垣 巴留 氏 (漫画家)、落合 翔平 氏 (画家)、中村 佑介 氏 (イラストレーター)、根津 孝太 氏 (デザイナー) 、箭内 道彦 氏 (クリエイティブディレクター)の5人が担当。審査員自らがウェブサイトで公開された3,600点以上の作品すべてに目を通して入選作品を選ぶ一次審査、さらに入選した作品の原画を世界中から取り寄せて行う厳正なる最終審査を経て、今年のグランプリは林芊語 CYL氏の「阿嬤的章魚小丸子」に決定した。
グランプリ:林芊語 CYL 氏「阿嬤的章魚小丸子」
夜市の風景をモダンな色使いで表現し、特にピンクを効果的に配置した点や、写真やAIには表現できない作者独自の色彩表現、作者が作品に込めたであろう想いが高く評価され、満場一致で選出された。
準グランプリ:囲氏「クルグル」、紅海アヤ氏「ズキュン」
また、準グランプリ2作品には、囲氏の「クルグル」(左)と、紅梅アヤ氏の「ズキュン」(右)が選ばれた。
囲氏の作品は個性と熱量が感じられ、多彩な色使いと執念的なぐるぐるの表現が、紅海アヤ氏の作品はコピックのアルコールマーカーの透明度が活きる着彩表現、マンガ的要素を丁寧にイラストレーションに落とし込んだ表現が審査員の目に留まり選出された。
審査員の板垣巴留氏は、「コピックで描かれた作品には、アナログ作業のもう後には戻れないっていう描き手の緊張感や潔さみたいなのが乗りますよね。デジタルが主流になりつつある中で、コピックという画材で描くことに挑戦した人たちって、それだけで本当に意義のあることをしたというか、その時点である種の賞を取ってるようなものだと思います。これからもたくさん絵を描き続けてくださいって思います」とアナログ作品への熱い想いをコメント。
また、同じく審査員の中村佑介氏は「どのコンテストよりも世界中から作品が集まってきているのが異色で、すごく楽しかったです。コピックってやり直しが効かないので腕に自信がないとなかなか選べないですし、そういう意味で全員水準が高かったです」と、コピック製品を長年愛用するクリエイターならではの目線で同アワードを振り返った。
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