住宅ローン減税シミュレーションの基本を解説

【住宅タイプ別】住宅ローン減税の適用条件

住宅ローン減税の適用条件は建てる住宅が新築か中古か、リフォームなのかなどによって変わってきます。ここでは2024年10月現在の住宅ローン減税の制度内容を解説していきます。

 

新築住宅の適用条件

新築住宅の場合、住宅が一定の省エネ基準に適合している必要があります。ここで解説するのは住宅の性能に関係のない共通の適用条件です。

・割賦償還方式による返済期間が10年以上にわたるローンがある
・特別控除を受ける年の合計所得金額が2,000万円を越えてはいけない
・自身の居住用として使用する床面積が、購入した住宅の50平方メートル以上かつ床面積の2分の1以上であること

 ※ただし、合計所得金額1,000万円以下かつ2024年末までに基準をクリアした新築住宅の場合は、住宅の床面積が40平方メートル以上50平方メートル未満で適用

 

・居住用財産の譲渡による 長期譲渡所得の課税の特例といった適用を、居住用にした年とその年の前後2年ずつを合わせた計5年間に受けていない
・「建設住宅性能評価書」または 「住宅省エネルギー性能証明書」の提出が可能(2024年1月以降に建築確認を受けた新築住宅の場合)
・減税の適用対象者が、住宅の引渡し日もしくは工事完了日から6ヵ月以内に居住している
・居住用財産の譲渡による 長期譲渡所得の課税の特例といった適用を、居住用にした年とその年の前後2年ずつを合わせた計5年間に受けていない

ローンの返済期間に関しては、繰上返済して10年未満になった場合は控除の適用外になるため注意が必要です。

 

中古住宅の適用条件

中古住宅の適用条件には、新築の条件に下記の条件が加わります。

・建築完了日が1982年1月1日以降の住宅である
・現行の耐震基準の条件を満たしている

なお、1981年以前に建てられた中古住宅でも、耐震基準適合証明書などで耐震性が示されれば控除対象になる可能性もあります。

 

リフォーム・増改築の適用条件

リフォーム・増改築の適用条件には、新築条件に下記の条件のいずれかが該当している必要があります。さらに工事費用は1回の工事で100万円を超えなければなりません。なんらかの理由で工事が複数回に分かれた場合は控除対象外になるため、工務店やハウスメーカーとしっかり事前に打ち合わせしておきましょう。

・大規模な模様替え(・階段または屋根のいずれかおよび、壁・床・柱・はり・床))、もしくは増改築、建築基準法に規定する大規模な修繕の工事
・家屋・マンションの専有部分の場合リビング、洗面所、浴室、キッチン、トイレ、玄関または廊下の一室の壁、もしくは床の全部を対象とした模様替え・修繕・工事
・マンションの専有部分の床や壁、階段のほとんどを対象とした修繕・模様替えの工事
・一定の条件を満たしているバリアフリー改修工事
・一定の条件を満たしている省エネ改修工事
・現行の耐震基準への適合させることを目的とした耐震改修工事

上記のように、リフォームの控除の適用条件はわかりにくい部分もあるため、業者などに相談と相談しながら進めていくといくのが大切です。

買取再販の場合の適用条件

買取再販の適用条件には、新築の条件に下記の条件が加わります。

・宅地建物取引業者から住宅を取得している
・大規模修繕バリアフリー改修、省エネ改修、現行の耐震基準への適合を目的とした工事や大規模な修繕が施された住宅
・宅地建物取引業者が住宅を取得したのち、リフォームおよび再度販売するまでの期間が2年以内であること
・住宅取得日から起算して、新築日から10年以上経過した住宅である
・リフォームの工事費用が、建物の購入額の20%以上を占める

買取再販された住宅の住宅ローン控除条件も少し複雑です。住宅ローン控除の条件が該当するのかしっかり確認しておきましょう。

 

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まとめ:住宅ローン減税額を知って、シミュレーションに役立てよう

この記事では住宅ローン減税額やその適用条件について解説しました。購入した住宅の性能やタイプによって減税額は大きく変わってきます。そのため、自分がどれに該当するのかを知っておくことは住宅ローン減税シミュレーションをするうえで非常に重要です。しかし、実際に購入した自分の家がどの条件に当てはまるかを正確に知るのは、条件などが複雑なため難しいのではないでしょうか。少しでも不安な点があれば業者やハウスメーカーに問い合わせて確認しておきましょう。