姿勢を意識して整えれば、運動器の筋トレになる
胸を極端に張っている、背中が丸くなる、足をするように歩いている……。気付かないうちに、こうした姿になっていませんか。姿勢を意識したとき、運よく全身鏡があればいいですが、なかなか美しい姿勢になっているかどうかチェックするのは難しいですよね。
姿勢が気になるときに、すっと両腕を上げて伸びをする。美しい姿勢のイメージが頭にあれば、たったこれだけで姿勢はスッと美しくなります。毎日姿勢を意識して、全身の抗重力筋を鍛えれば、美しい姿勢を保てるのです。
もう一つ、姿勢のチェックとしてぜひ活用してほしいのが、ウエストまわり。姿勢が整えば、お腹まわりに筋力の支えができるとともに、腹圧が生まれ、ろっ骨の下と腰骨の間に指4本分程度の空間ができます。腹圧とは内臓を包む腹膜を保つ圧力のこと。腹圧によって横隔膜(おうかくまく)は動かしやすくなり、それによって呼吸が深くできるようになります。
美しい姿勢が保てると、ろっ肋骨の下から腰骨までの間に指が4本入るくびれのある状態に。腹圧が保て、空気をしっかりと取り入れられます
中高年に多い「ぽっこりお腹」は、この腹圧が保たれず、内臓が圧迫され外に追い出された状態。姿勢が整えば、腹横筋などの抗重力筋によって内臓はお腹の中に引き上げられます。ウエストのくびれは単に見た目の美しさや若々しさだけでなく、姿勢の美しさや内臓の位置・働きのよし悪しを知る目印にもなります。
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美しい姿勢の目安は「深い呼吸ができるかどうか」
姿勢を支える抗重力筋を使い、下の3つのポイントを押さえると、美しい姿勢を保つことができます。やってみると、呼吸が深く、気持ちよくできるはずです。
【美しい姿勢をつくるポイント】
無駄な力を入れない
胸を開く
骨盤をきちんと立てる
■これがNG:骨盤が前に出ている
骨盤を前に突き出して、良い姿勢をとろうとした状態。楽に思えても腰に負担がかかります。
■これがNG:骨盤が後傾している
骨盤が後傾し、あごが前に出た状態。重心が安定せず、腰痛の原因にもなります。
■これがNG:猫背になっている
腕が前に出た猫背の状態。老けて見えるほか、胸が圧迫され、呼吸も浅くなります。