1.生活相談員とは

生活相談員はソーシャルワーカーとも呼ばれ、主に特別養護老人ホーム・デイサービス・ショートステイなどの介護福祉施設で活躍する職種です。利用者さんやその家族との相談業務・施設との調整や手続き・地域やその他コミュニティとの連携など、介護福祉サービスにおける、ありとあらゆる「連携・調整」が大きな役割です。

1-1.ケアマネジャー(介護支援専門員)との違いは?

ケアマネジャーの主な仕事は、介護サービス利用者のケアプラン(支援計画書)の作成で、利用者さんやその家族のニーズに沿って、適切な介護サービスが提供できるよう計画を練ります。

一方で生活相談員は、ケアマネジャーや施設との調整をおこなう窓口のような役割であったり、利用者さんや家族との相談業務をおこなったりもします。詳しい仕事内容については次項で解説しますが、その業務の幅は非常に広く、介護サービスにおいてマルチに活躍するキーパーソンといえます。

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2.生活相談員の仕事内容

マルチプレーヤーとして幅広く活躍する生活相談員ですが、その具体的な仕事内容について概要を以下にまとめてみました。

施設の入退所の手続き・サービスの利用開始や中止に関する業務利用者および家族に対する相談援助ケアマネジャー、地域、他機関との連絡・調整業務施設内における連絡・調整業務介護スタッフのサポート苦情などの対応・窓口業務デイサービス等の個別援助計画の作成・ケアプラン作成の援助

以上のように、生活相談員の大きな役割は「相談・連携・調整」にあります。しかし、ここで挙げた業務だけに従事すればいいわけではなく、それぞれの施設によって求められる業務が異なる場合もあるので、臨機応変に対応する能力が必要でしょう。

2-1. 1日の業務の流れは?

それでは一例として、デイサービスで働く生活相談員のおおまかな1日の流れをみてみましょう。

時間 業務内容
8:00 出勤:メールチェック、前日の申し送りの確認
8:15 朝礼:1日の予定を全員で共有
8:40 利用者さんの送迎
9:30 利用者さん全員と挨拶を交わしながら健康状態の確認
10:00 施設の運営会議に出席
10:40 サービス担当者会議に出席するため、利用者さんの自宅を訪問
11:15 新しい利用者さんの受け入れについて、ケアマネジャーと打ち合わせ
12:00 利用者さんの食事の見守り・介助
13:00 お昼休み
14:00 地域の催事に参加する件について、代表者と打ち合わせ
15:00 利用者さんの余暇活動の見守り・介助
15:30 介護計画について、ケアマネジャーとプランニング
16:00 利用者さんの送迎
17:00 ミーティング(カンファレンス)
17:30 書類作成・残務処理
18:00 退勤

施設によって業務内容や1日の流れに多少の違いはありますが、おおまかな内容は上記のように相談・調整業務がメインとなるでしょう。

また介護職とは違い、生活相談員は夜勤がほとんどなく、生活リズムを整えやすいところも魅力かもしれません。

2-2.介護職との兼務はできる?

生活相談員と介護職の兼務は可能です。生活相談員の仕事内容は、理学療法士や看護師のようにハッキリと定義されているわけではなく、多くの施設で生活相談員も介護業務をおこなっています。そのため、身体介護や生活援助などの専門的な知識と技術の習得を求められることもあります。

介護業務の割合は働く施設によって異なりますが、適切な相談業務をこなすためにも介護職についての理解を深めることは大切でしょう。