読書は、いろいろな人の失敗と成功の気付きを学べる

例えば、プロスポーツ選手は、トレーニングに80%の時間を使い、試合に20%の時間を使うと言われています。しかし、ビジネスパーソンは、そうではありません。多くのビジネスパーソンは、仕事にほとんどの時間を使っていて、勉強時間はごくわずかです。

例えば、1日8時間、週40時間働いて、1カ月160時間働いているとすると、読書時間は1%、1.6時間に満たない人がほとんどではないでしょうか。つまり、仕事が99%で、読書はたった1%です。

試合に勝つためにプロスポーツ選手が練習をするように、ビジネスにおいても、学びなくして成功することはあり得ません。しかし勉強に費やす時間がごくわずかの状態では、成功できるはずがありません。

ここで言う「学び」とは、単に知識を入れるだけでなく、入れた知識をベースにして、自分で深く考えることです。深く考えることを、ラディカルラーニングと言いますが、これは第2章の思考力にもつながることです。このラディカルラーニングをすることが、本当の意味での学びとなります。そのためにも読書は必須の行為と言えるでしょう。

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大人の学びは「権利教育」だといえるワケ

学生の頃は、「義務教育」で、嫌々勉強していた人も多いかもしれません。しかし、僕は、大人の学びは、「権利教育」だと考えています。「権利教育」とは、自由な学びです。自分でテキストを決めていいし、目標も期限も、自分で決めていいのです。

学ぶことは、人に言われるからするのではなく、自分の権利です。ですから「権利教育」なのですが、そのベースとなるのも読書です。読書は、本を通じて、さまざまな人の失敗や成功が学べます。特にビジネス本の内容は、仕事で成功している人の実話、ノウハウ、人生経験などがほとんどです。ですから、著者たちの10年分の知識や経験が、1冊の本、金額にしてわずか1500円程度で学べるわけです。

成功の理由というのも参考になりますが、僕が勉強になるのは、失敗した理由や、失敗した時の心構えです。