健診や人間ドックとはどんなところ?
健診や人間ドックは、治療ではなく検査を行う医療機関です。そのため勤務する看護師は、ほかの診療科とは異なり、健康な人を中心に関わることになります。
健診や人間ドックは、自分の健康状態について知るだけでなく、病気の早期発見も目的にしています。企業などでは、年一回雇用者の健診が義務づけられているため、特定の日に職場に健診バスが来て健診を受けたり、社員それぞれが契約先の医療機関にて健診を受けたりすることになります。また、自営業の人など国民年金加入の人は、自治体によって決められた場所で健診を受けるのが一般的です。一方で人間ドックは、受ける人それぞれが自分の目的に合わせて検査項目を選択できるため、医師や看護師など医療者側も検査を受ける方の希望に沿って検査を進めていくことになります。
人間ドックを実施している指定施設は、2015年12月時点で日本全国に719施設あります(公益社団法人日本人間ドック学会 2015年人間ドックの現況より)。
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健診や人間ドックにおける看護師の役割とは?
健診や人間ドックを行う機関に勤務する看護師は、受診された人がスムーズに検査を終えられるようにサポートするという役割を担っています。詳細な仕事内容としては、身長・体重測定や視力・聴力検査、採血などの検査の実施や診察介助となります。このほか、検査予約の受付や検査結果のチェックなどの事務作業も仕事のひとつです。
人間ドックは健診と検査内容が異なる部分もありますが、基本的な業務はほとんど同じです。健診や人間ドックでは一日にたくさんの人と関わりながら業務を行うことになります。特に、自治体や企業健診では、一日の勤務で数十人と接することも。看護師としては限られた時間の中で円滑に業務をこなし、受診された人が安心して検査を受けられる看護サービスを提供することが求められます。