40代に入り、小さな体調不良がいくつも重なり、何となく体も心もうまく回らない日々でした。したいことはたくさんあるのに動けない、焦りや不安、ストレスがたまる日々をどうにかしたく、自分なりに自分に合う乗り越え方を調べていきました。家族にもうまく説明できないようなこの不調、乗り越えられるきっかけになったのは、たくさんの女性の体験談を読み、「知ること」でした。その詳細をお伝えします。
心も体も思うように動かせないいら立ちと不安
私は40代になっても、仕事や家事、趣味など挑戦したいことが盛りだくさんです。それを実行することを考えると楽しい気持ちでいっぱいになるのですが、実際は挑戦したいことの半分もできない状況でした。
仕事に家事に育児にと、日中に時間があまりないことから早朝や深夜に頑張ろうともくろんでも、20~30代前半の若いころに比べて疲れや眠気がひどく、何もできずに寝てしまうことばかり……。乳がんを患ったので、医師からはその治療に伴う薬の副作用で更年期障害が早く来たのだろうと言われ、これまでと同じ生き方はできなくなっているんだと少しずつ確信しました。
仕事の判断力、集中力が落ちているし、体力や視力も衰え、当然若さも失われ、自信喪失に拍車をかけることばかりでした。
(広告の後にも続きます)
更年期に苦しむ中で出合った1冊の本
更年期の症状の多くは他人が目で見てわかるようなものでもないので、夫や家族に説明してもなかなか理解してもらえず、どうつらいのかがなかなか伝えられないまま、ひとりきりで悩みの谷底にいるような感じでした。
「どうしたら良いのだろう。でも、これだけ女性がいるのだから、探せば何か自分に合うような解決策が見つかるかもしれない」と、本やYouTubeを探すようになりました。いろいろ読んだり聞いたりしたなかで、私が最もしっくりきたのが、田中奈保美さんが書いた『おひとりさまの更年期- あなたを救う心と体の処方箋』(主婦の友社)という本でした。著者が10年に及び更年期に苦しんでいる人たちを取材したことについて書かれていて、実際の体験談も交え、まるで座談会に参加しているような雰囲気で読むことができました。
私には家庭があり、おひとりさまには当てはまらないのかもしれませんが、この更年期の症状と向き合う心境はまるでおひとりさまのようだなと感じました。読み進めていくうちに、更年期に苦しむ自分のことを著者がとても深く理解してくれているような感覚に包まれました。