公式リーフレットに、“A Young House”と謳っている「ジャカール」。1964年創業の、グランメゾンの中では若いシャンパーニュハウスだ。2024年に60周年を迎え、10月に「ホテル雅叙園東京」で創立記念パーティーを開催した。初来日したセバスチャン・ブリアン社長は、会場に集った顧客やファンを前に、祝賀会でともに乾杯できる喜びを語った。
ブリアン社長は、シャンパーニュ愛好家へのあいさつとして「日本はシャンパーニュにとって、とても重要な市場になっています。国分グループ本社とはパートナーシップを締結してから15年経過しており、全体の4分の1の時間を共有してきました。ジャカールは若いメゾンですが、われわれはそれを利点に、新たな歩みを進めていきたい」と述べた。
ジャカールはブドウ栽培農家が団結・結成した協同組合が母体のメゾンである。組合員数は優に1000人を超え、栽培面積は300ヘクタール。モザイク状に広がる区画から収穫されたブドウを自在に使い、ジャカールならではのスタイルを造り出している。
ウェルカムシャンパーニュはメゾンの顔となる『モザイク・ブリュット NV』。マグナムボトルでサービスされた。シャルドネ約40パーセント、ピノ・ノワール約35パーセント、ムニエ約25パーセントのブレンドで、リザーヴワイン(貯蔵してある良作年の原酒)の割合は25~35パーセント、ドザージュは9g/L。青リンゴやストーンフルーツの果実感があり、口当たりはスムースで、アフターの軽い苦味がアクセントになって大容量ならではのフレッシュさが余韻を引き立てていた。料理に合わせて『モザイク・ロゼ』『モザイク・シグネチャー 瓶内熟成5年 NV』『ブラン・ド・ブラン 2015年』、最後に甘口の『モザイク・ドゥミ・セック NV』が供された。
『モザイク・ロゼ NV』×「水牛のモッツァレラチーズとフルーツトマトのカプレーゼサラダ 生ハム添え」
『モザイク・ロゼ NV』は、シャルドネ約33パーセント、ピノ・ノワール約44パーセント(赤ワイン16パーセントのブレンドを含む)、ムニエ約23パーセントのブレンドで、リザーヴワインの割合は25~35パーセント、ドザージュは9g/L。フレッシュ&フルーティーがコンセプトだ。色調はオレンジ色を含むサーモンピンクで、果実主体のアロマ、さわやかな口当たりが特徴。トマトとミルク感溢れるモッツァレラチーズと野菜類に添えた生ハムの塩味がワインとの架け橋となり、素直に美味しいマリアージュだった。
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『モザイク・シグネチャー 瓶内熟成5年 NV』×「健味鶏の白ワインラグー スパゲッティーニ パルミジャーノ風味」
『モザイク・シグネチャー 瓶内熟成5年 NV』は、シャルドネ約40パーセント、ピノ・ノワール約35パーセント、ムニエ約25パーセントのブレンドで、リザーヴワインの割合は25~35パーセント、ドザージュは7g/L。ベースヴィンテージは2019年。5年間の熟成を経てリリースされた。熟れた果実、ヘーゼルナッツ、スパイスなど、多様な要素がラグーソースの旨味と相乗し、パルミジャーノのカツオ節香とシャンパーニュの熟成香にも共通したニュアンスを感じた。