取引先の女性を“お持ち帰り”した34歳男性。その後「身体の異変」に気づき大後悔したワケ

 最近、特に若者の間ではやっている「梅毒」という性病。戦後に大流行するもペニシリンの普及により激減しましたが、2011年頃から感染が増え始め、コロナ禍の2021年以降大きく増加しています。今回は、自らの感染をリアルに話してくれた男性のエピソードを紹介します。

◆アラサーも今年が最後

 輸入薬剤メーカーの商社に勤務する近藤さん(仮名・34歳)は、仕事もプライベートも充実しているといいます。ただ、アラサーと呼ばれるのも今年が最後ということで、いろいろな葛藤もあるそうです。

「会社の中でもそれなりの仕事を任せられるようになりましたし、給与が上がった分、少し広めなマンションにも引っ越せました。学生時代から続けているロードバイクも仲間が増えて、休日は100キロ超のツーリングにも参加したりして、大いに楽しんでいます。

 ただ、最近は実家の母親から『結婚しないの? 彼女はいるの? お見合いする?』という連絡が多く、確かにもうすぐアラフォーですし、正直複雑な心境なんです」

 近藤さんは、高身長でイケメン、そして人当たりもよく、かなりモテモテなのは事実なようで、その辺が婚期を遅らせているようにも感じました。

◆クライアント主催の飲み会で気になった女性

 そんな、結婚適齢期を自覚し始めているさなか、あろうことか定期的に行われるクライアント主催の飲み会である女性が気になったといいます。

「この飲み会は月例会みたいなもので、いつも少しだけ顔を出して帰るのですが、今回は少し違っていました。普段は男性陣が多いのですが、その中に大学生のような感じの見たことがない女性スタッフが1人ポツンと座っていたんです」

 その女性のことが気になり、早速隣の席まで移動して声をかけたといいます。

◆飲み会で意気投合した年下女性

「はじめまして、近藤と申します。この飲み会へは初参加ですか?」

「あ、はじめまして。実はインターンでこの会社にお世話になり、そこの部長さんに連れてこられました」

そんな会話を交わした近藤さんとその女性。女性の名前は吉村さん(仮名・22歳)というそうです。

「なんとなく初々しさが感じられて、私が知る女性の中にはいないタイプだったので、とても新鮮でした。吉村さんも私の仕事に興味を示してくれたりして、結構盛り上がりました」

◆酔った勢いでそのままラブホへ

「私もお酒は嫌いじゃないのですが、吉村さんもかなりの酒豪で、私たちは別料金で頼んだワインのボトルを1本空けたほどでした。彼女は酔うと陽気になるタイプで、私は冗談で『この後、一緒に飲まない?』と耳元でささやくと、『ハイ!』と、二つ返事で快諾してくれました」

2人は、別々にトイレへ行くふりをして、その後お店を脱出することに成功。夜の街へ繰り出していきました。吉村さんはお店を出ると、さらにテンションが上がり、まるでカップルのように手を繋いできたといいます。

「ちょっと拍子抜けするくらい、第一印象と異なる彼女だったのですが、その後結局ラブホで気兼ねなく飲もうということで、朝まで一緒にいろいろ楽しみました」

 2人はその後も時々デートをしたといいますが、近藤さんは部署が異動となり、以前より時間に余裕がなくなったため、最近は会っていないということです。

◆体の異変に気づき大後悔

 吉村さんをお持ち帰りしてから2か月ほどが過ぎたある朝、近藤さんは出勤前にシャワーを浴びている最中、股間の辺りに痛みを感じたといいます。その部分に手を触れてみると、太ももの付け根にできものらしき感触があったそうです。

「実は私、結構女性と一夜をともにしたりしていたので、性感染症の知識がありました。私の股間にできていた腫れ物は、まさしく”梅毒”の初期症状だと思いました。急に怖くなって、その日は病欠扱いで会社を休み、都内の泌尿器科に駆け込みました。結果は、即日判明し、やはり梅毒に感染していました」

 もともと心配性だった近藤さんは、その後も不安な日々を過ごしましたが、現在はほぼ寛解しているそうです。今回の一件でかなり落ち込んだ近藤さん。最近では、定期的に実家の母親とコンタクトを取り、お見合いの話を進めているそうです。

<TEXT/ベルクちゃん>

―[ラブホの珍ハプニング]―

【ベルクちゃん】

愛犬ベルクちゃんと暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営