朝晩がひんやりしてきたら、風邪などの感染症に要注意。ウイルスが活発になるこれからの季節は、免疫力を高める意識が大切です。風邪をひきにくく、ひいても長引かない体をつくるための習慣を山田養蜂場 健康科学研究所の松﨑英典さんに教えてもらいます。
風邪予防の近道は免疫力を高めること
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秋は過ごしやすい一方で、風邪などの感染症にかかる人がぐっと増えてきます。
風邪をはじめとする感染症のウイルスは、空気が乾燥すると活発になります。
とはいえ、ウイルスが活発な季節でも、風邪をひきやすい人とひきにくい人がいますよね。一体、何が違うのでしょうか?
その違いは、免疫力の高さです。免疫力が高いと、体内にウイルスが侵入しても風邪をひきにくく、ひいたときも長引かず早く治ります。
風邪のウイルスには特効薬がありませんから、風邪から体を守るには免疫力を高めるのが近道だと言えます。
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免疫力を下げる習慣、高める習慣
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松﨑さんは、「免疫力を高めるカギは生活習慣にあります」と話します。
「免疫力低下につながる習慣がある人は、まずはそれを見直すことから始めましょう。その上で免疫力を高める習慣を取り入れると、冬でも風邪をひきにくい体に近づけます」(松﨑さん)
そこで松﨑さんに、免疫力アップのために「見直したい習慣」「取り入れたい習慣」それぞれを教えてもらいました。
<免疫力を下げるNG習慣>
■体を冷やす
体が冷えると血管が収縮して血液の流れが悪くなります。血流が悪くなると血液によって運ばれる栄養や酸素が体のすみずみまで行き渡らなくなるため、さまざまな不調を引き起こすことに。
免疫力は、体温が1度下がると30 %低下すると言われます。冷えを防いで血液の循環を良くすることは、健康な体づくりの第一歩。体を冷やす食べ物などは控え、太い血管が通っている首、手首、足首をできるだけ冷やさないように心掛けましょう。
■睡眠不足
睡眠時間が不足すると、免疫細胞が減少することがわかっています。
また、睡眠不足は体の抗酸化力を弱め、活性酸素を発生しやすくさせます。増えすぎた活性酸素は免疫細胞にダメージを与えるため、1日7~8時間を目安に、十分な睡眠時間を確保しましょう。
■偏った食生活
偏った食生活は、腸内環境を悪くさせます。腸は「免疫の要」と言われるほど、多くの免疫細胞が存在している場所。高脂肪で、お肉ばかりに偏った食生活は腸内環境を悪化させるので、動物性タンパク質や脂質の過剰摂取は控えるようにしましょう。
こうしたNG習慣がある人は、まずはそれを見直すことが大切。その上で、次に紹介する免疫力アップにつながる習慣を取り入れていきましょう。
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<免疫力を高める習慣>
■軽く汗をかく程度の適度な運動
軽く汗をかく程度の適度な運動は、免疫機能を強くしてくれます。ポイントは、無理なく続けられる運動を取り入れること。ウォーキングやストレッチなど、気軽に始められる運動がおすすめです。
■睡眠の質を意識する
免疫力は、ぐっすりと眠っている間に強化されます。睡眠の質を高めるカギは、体内時計を整えること。朝起きる時間を一定にしたり、起きたら朝日を浴びる習慣をつけるなどして体内時計を整え、質の良い睡眠につなげましょう。
■毎日湯船に15分ほど浸かる
免疫力を高めるためには、適度に体温を上げることが大切です。毎日のお風呂ではしっかりと湯船に浸かり、深部体温を高めることを意識しましょう。ポイントは、約40度のお湯に15分ほど浸かること。肩までお湯に浸かる全身浴だと、より体が芯から温まります。
■腸活と冷え対策を意識した食事を
腸内環境を整え、免疫力を高めるためには、栄養バランスの良い食事が欠かせません。炭水化物、タンパク質、脂質の三大栄養素に加え、腸内環境改善に役立つ乳酸菌や食物繊維なども積極的に取るようにしましょう。体を温める作用があり、冷え対策に役立つしょうがなどを積極的に取るのもおすすめ。
■笑う機会をたくさん持つ
ストレスは免疫の大敵。笑ってストレスを軽減することは、立派な免疫対策の一つです。大笑いだけでなく、作り笑いや笑う真似でも免疫力を高める効果があります。人と楽しくおしゃべりしたり、お笑い番組を見るなどして、笑う機会をたくさん持つように心掛けてみましょう。