友人が家族で祭りに出かけたときの話です。友人の夫は、結婚前からなぜか祭りに行きたがりませんでした。そんな友人夫婦に子どもが生まれ、家族そろって祭りに行くことに。子どもが喜んでいるのはもちろん、久しぶりに祭りへ来られた友人もワクワク。しかし、夫のある発言で一気に楽しい雰囲気が壊れることに……。

祭りが好きじゃない夫

友人夫婦がまだ交際を始めたばかりの夏。友人は彼(夫)を「今日、夏祭りがあるから一緒に行こうよ!」と誘いましたが、「祭りって好きじゃないから行きたくない」と断られてしまいました。今まで友人の提案を否定したことがなかった彼に誘いを断わられ、友人は驚きます。

どうして祭りに行きたくないのか知りたかったので「人込みが嫌なの?」と聞いてみると「いや、なんとなく」と彼から曖昧な回答が。「はっきり言わないのには何か理由があるのだろう……」と、友人はそれ以上詮索しませんでした。そして、それ以降は友人から祭りに誘うことはもちろん、話題に出すこともやめたんだとか。

しかし、祭り以外は2人でいろいろな場所に出かけたり旅行をしたりして良好な関係が続き、友人が33歳のときに結婚、その2年後に子どもが誕生。夫は、待望の子どもだったこともあり、休日のたびに公園にショッピング、動物園、水族館など、家族そろってお出かけするのが当たり前になっていました。

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夫の発言で楽しかったはずの祭りが一変

子どもが1歳を過ぎて歩き始めるようになったころ、夫が子どもも歩けるようになってきたし、祭りにでも連れて行く?と提案してきたのです。6年前のことを思い出し、友人は驚きと戸惑いを隠せませんでした。しかし、「夫が行くって言ってるし」と、家族で祭りに行くことに。

食べ物や金魚すくい、射的など、出店が立ち並んでいて楽しそうな祭りの雰囲気を初めて味わう子どもは大喜び。そんな子どもの姿を見てニコニコしている上機嫌な夫に、友人は「なんだ、楽しそうじゃん」と安心し、祭りを楽しんでいました。

しかし、出店の良い香りに誘われて、友人が「せっかく祭りに来たし、出店で焼きそばか何か買って食べようよ!」と夫に言うと、今までのにこやかな表情から一変! かなり険しい表情に。

あまりの表情の変化に怖くなった友人は「どうしたの?」と聞きました。すると「出店の食べ物の原価って知ってる? 焼きそばなんて120円くらいだよ」と真剣な表情で言うのです。そんな小さなことを言う夫に友人はだんだん腹が立ってきて、「作ってもらってるし、場所代も掛かるから当然じゃない?」と反論。

しかし、夫は間髪入れずに「450円も出すなんて、もったいない!」と言い放ちます。そんな夫の言葉に「自分で買うからもういいよ!」と、子どもを連れて出店へ。夫も友人の態度に腹を立て「勝手にしろ!」と黙り込んでしまいました。