庭に華やかな雰囲気を与えてくれる赤い花が咲く木

大きく育った樹木が、赤い花を爛漫に咲かせるシーンは大変見応えがあります。見映えのよいおすすめの花木を、開花期の季節ごとにご紹介しましょう。

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春に赤い花が咲く木

【バラ】


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バラ科バラ属の落葉性の低木またはつる性植物です。開花期は5月中旬〜6月上旬が最盛期で、四季咲き種を選べば秋まで繰り返し咲きます。樹高は品種によって異なり、20cmほどのミニサイズから8〜10mまでつるを伸ばすものもあります。品種が多様で、花色のトーンのほか、花のサイズや花姿など、選ぶ楽しみがあるのも魅力です。

【ハナモモ】


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バラ科スモモ属の落葉性高木です。開花期は11〜3月で、樹高は5〜8m。花を観賞するために作出された花木で、爛漫に咲く姿は大変見応えがあります。

【ウメ】


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バラ科サクラ属の落葉性高木です。開花期は1〜3月で、樹高は5〜10m。奈良時代から栽培されてきたとされる、馴染み深い花木です。

【ツツジ】


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ツツジ科ツツジ属の常緑性または落葉性の低木です。開花期は4月中旬〜5月中旬で、樹高は50〜200cm。満開時には枝葉を覆い尽くすように咲き、色の塊となって美しいシーンを作り出します。

【サツキ】


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ツツジ科ツツジ属の常緑性または落葉性の低木です。開花期は4月中旬〜5月中旬で、樹高は50〜200cm。日本が原産地のため、環境に馴染みやすく育てやすい花木です。

【アセビ】


濃いピンク花のアセビ‘バレーバレンタイン’ Maria Papworth/Shutterstock.com

ツツジ科アセビ属の常緑性低木です。開花期は2月下旬〜4月上旬で、樹高は150〜250cm。花径6〜8mmで壺形の花を、鈴なりに咲かせます。アセビの花は、白や桃色が一般的ですが、赤花種と呼ばれる種類があります。生育するスピードは穏やかで、樹形は自然にまとまります。

【ブラシノキ】


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フトモモ科カリステモン属の常緑性低木です。開花期は5月頃で、樹高は110〜300cm。名前の通り、ブラシのようなユニークな花姿が楽しめます。

【アザレア】


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ツシジ科ツツジ属の常緑性低木です。開花期は4月下旬〜5月中旬で、樹高は10〜150cm。日本産などのツツジが西洋に持ち込まれて品種改良され、再び日本に伝わった花木です。西洋ツツジとも呼ばれ、華やかな雰囲気をもっています。

夏に赤い花が咲く木

【ハイビスカス】


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アオイ科フヨウ属の常緑性低木です。開花期は5〜10月で、樹高は50〜200cm。夏を代表する花木の一つです。熱帯性の植物で寒さに弱いため、冬は鉢上げして室内で管理します。

【デイゴ】


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日本でよく栽培されているのはアメリカデイゴ。マメ科デイゴ属の落葉性高木です。開花期は6〜9月で、樹高は5〜7m。寒さに弱いですが、関東以西の暖地なら地植えで栽培できます。

【アジサイ】


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アジサイ科アジサイ属の落葉性低木です。開花期は6〜7月で、樹高は1.5〜2m。半日陰の環境を好み、花色の発色は土壌酸度に影響を受けますが、近年では品種改良により、条件にかかわらずきれいな色を発色するものも多くなっています。梅雨時の曇天下、満開になる株姿は圧巻です。

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【サルスベリ】


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ミソハギ科サルスベリ属の落葉性中高木です。開花期は7〜10月で、樹高は10mくらい。暑さに強く、真夏も長く開花し続けます。近年はブロンズ色の葉をもつカラーリーフ種が人気。

【キョウチクトウ】


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キョウチクトウ科キョウチクトウ属の常緑性中高木です。開花期は6月下旬〜8月で、樹高は3〜6m。暑さに強く、夏の庭を彩ってくれます。樹液に触れるとかぶれやすいので、剪定などの作業の際にはご注意を。

秋から冬にかけて赤い花が咲く木

【ツバキ】


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ツバキ科ツバキ属の常緑性高木です。開花期は11〜12月、2〜4月で、樹高は5〜10m。日本が原産の植物なので、環境に馴染みやすく放任してもよく育ちます。品種が多様に揃うので、お気に入りを探すのも楽しいものです。

【サザンカ】


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ツバキ科ツバキ属の常緑性中高木です。開花期は10〜12月(サザンカ系)、11〜3月(カンツバキ系)、12〜4月(ハルサザンカ系)。樹高は2〜6m。花姿は一重咲き、八重咲き、ラッパ咲きなどがあり、品種はバラエティーに富んでいます。

【ボケ】


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バラ科ボケ属の落葉性低木です。開花期は11〜12月(秋咲き種)、3月中旬〜5月上旬(春咲き種)、樹高は2〜3m。ウメに似た花が枝を覆うほどに咲き、見事な景色を作り出します。

贈り物にも! 花束やフラワーアレンジメントに向く赤い切り花


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フラワーアレンジに人気の高い赤い花をピックアップしました。これらの花をベースにブーケを作ってはいかがでしょうか。

【バラ】


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「花の女王」と称されるほど花姿が美しく、主役として選ばれることがほとんど。バラを好む方は多く、贈り物の定番となっています。

【カーネーション】


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母の日の贈り物としてポピュラーな花です。カーネーションを主役に、脇役として小花やカラーリーフを選ぶとよいでしょう。

【グロリオサ】


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反り返った花びらが特徴的で、個性的なアレンジメントにしたいならおすすめ。つる植物のため、動きを生かした仕上げも素敵です。

【アンスリウム】


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光沢のあるハート形の仏炎苞が特徴です。サイズが大きく、ビビッドな色彩はインパクと大の仕上がりを期待できます。

【ガーベラ】


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太い花茎を伸ばした先に、やや大きめの花を咲かせる人気の花。その佇まいは一輪だけでも十分絵になります。一重咲きのほか、八重咲きなども人気。

【ダリア】


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豪華な花姿が魅力のダリアは、大輪、中輪、小輪とサイズが多様なうえに、一重咲き、八重咲き、デコラティブ咲き、カクタス咲きなど、花姿も多様。贈る相手のイメージに合わせて選ぶのもいいですね。

赤い花と合わせるなら何色がいい? 配色に気を配ろう

赤い花を植えたり、フラワーアレンジメントを作ったりする時には、ほかの草花と組み合わせにはどのような点に配慮したらよいのでしょうか? ここでは、配色のポイントについて案内します。

同系色でまとめると失敗が少ない!


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赤は、暖色系に分類される色です。暖色とは暖かみを感じる色のことで、赤、オレンジ、黄色などがこれに属します。これらの色調で統一すると、自然に統一感が出るので、ビギナーさんならこの組み合わせからチャレンジしてはいかがでしょうか。同じ暖色系でも鮮やかな色調のビビッドカラー、淡くて優しい印象をもたらすパステルカラーがあるので、これらを組み合わせるとメリハリをつけることができます。ガーデニングでは特に、赤い花と葉のグリーンは反対色(補色)の関係にあるので、赤い花一色だけでもインパクトを出しやすいという一面もあります。

寒色を差し色に加えてインパクトを出す!


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暖色系と対照的なのが寒色系です。冷たさや寒さを感じる色のことで、青、青緑、青紫などがこれに属します。前項のように暖色系でまとめた中に、これらの寒色を差し色として取り入れると、インパクトが出て互いの魅力を引き出すことが可能です。印象の異なる色同士を同じ割り合いにすると、ケンカしてちぐはぐな印象になることがあるので、あくまでアクセント程度に留めるとよいでしょう。

慣れてきたら類似色や3色の組み合わせも試してみよう!


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花色によるカラーコーディネートを考えるのは楽しい作業です。慣れてきたら多色の組み合わせを楽しみましょう。同系色、反対色、ビビッドカラー、パステルカラーを組み合わせ、メリハリのある庭の景色やブーケができれば上級者です。色を調和させる役割を果たしてくれるのは、白い花や、斑入りやグリーン系のカラーリーフプランツなどです。ほかに黒い花、黒赤花、黒系やブロンズ系のカラーリーフは、差し色として少量でも強いインパクトを発揮してくれます。

華やかさがある赤の花! 季節に合わせて楽しもう


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赤い花は、茎葉の緑色と反対色(補色)にあたるため、数輪咲くだけでも目立って存在感を放ちます。大輪の花は主役として魅力を発揮し、小輪の花でも華やかな雰囲気をもたらすことでしょう。オレンジやピンク、黄色などの暖色系と相性よくまとまりますが、多色づかいでカラーコーディネートの妙を楽しむのもいいですね。ぜひ赤い花を庭やフラワーアレンジメントに取り入れてはいかがでしょうか。

Credit

文 / 3and garden



スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。