試験で良い成績をとるために、重要なのはやはり勉強法。株式会社カルぺ・ディエム代表であり、偏差値35から東大合格を果たした経歴を持つ西岡壱誠氏は、自身の受験生時代に、とある学生からヒントを得た“HOW思考”を意識することで、効率的に学力を上げたといいます。西岡氏の著書『東大生が教科別にわかりやすく教える 受験勉強法大全』(幻冬舎)より、詳しくみていきましょう。

“超最強”東大主席が実践していた驚きの勉強法とは

みなさんは自分なりの勉強法を持っていますか。もしくは、誰かのやり方だったとしても、自分にも合っている勉強法で取り組んでいるでしょうか。

私は「こうやって勉強すれば成績が上がるだろう」と考えて、誰から教えられたわけでもなく自分なりの勉強法で努力を積み重ねていました。

そうやってどうにか東大に入ることができ、いざ周りの東大生を見ると、学業的な意味で優れている人、1つの領域に対して恐ろしいほどに深い知識を持つ人、思考スピードが恐ろしく速い人など頭の良い人たちがたくさんいて「やっぱり東大生ってすごい!」と何百回も感じました。

そのなかで東大首席の人と話す機会がありましたが、彼女は勉強はもちろん、周りとの人間関係や気配り、状況に応じたとっさの判断能力、プレゼンスキル、説明力、さらには東大生が苦手だと言われがちな処世術、すべてを兼ね備えている超最強な人でした。

そんな彼女に私は「今までどうやって勉強してきたの? やっぱり独自の勉強法とかある?」と尋ねました。すると彼女は不思議そうな顔で、「特別なことは何もしていません。周りにいたすごい人の真似をしていただけです」と答えました。

さらに、「自分で勉強法を考える才能はないので、自分より優れている人のやり方を全部真似したんです」と続けました。彼女は苦手分野を勉強しようと思ったら、その科目が得意な人のノートの取り方や勉強方法を真似し、何かのスキルを得ようと思ったら、そのスキルを持つ人の行動を真似してきたのだそうです。

ここでは、そんな彼女からヒントを得た「HOW思考」について紹介します。

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自分よりすごい人に教えてもらう

突然ですが、私は2浪して東大に入りました。2浪目が決まったとき「もう、自分の今までのやり方を全部捨てなきゃならないんじゃないか」と考えました。

そこで私は恥を忍んで、予備校で頭が良かった友人や、私より先に東大に合格した友人にノート見せてもらったり、勉強法を教えてもらったりしたのです。そして、その人たちのやり方をとにかく真似しました。そしたら成績が上がり、東大に合格できました。

私がやったことはたったこれだけです。東大に合格できたのは、東大首席の彼女と同じように自己流ではなく、優秀な人のやり方を真似したからなのです。つまりHOW思考とは、「どうやって~しよう? (=HOW)」と考えたとき、まずは優秀な人のやり方を真似してみる考え方のことなのです。