PROFILE
武 夏美(たけ なつみ)
自宅サロン経営
新潟県魚沼市で生まれ育つ。上京し、多忙で疲弊していた際に初めて訪ねたサロンで心と身体の深い繋がりを実感。心も身体もケアできるようなエステティシャンを志し、ホリスティックセラピストスクールにて学び、サロンに勤める。妊娠出産を経て、改めて美容が日々にもたらす力の大きさを感じ、故郷・新潟にてsalon thymeをオープン。「美しさは優しさである」をポリシーに、エステティシャン、セラピストとして活動中。
①シンプルライフとは〝愛おしくおもえる私〟を選び続けること
8年程前、30代を目前にして、自分の人生について漠然と不安を抱えていました。今まで歩んできた時間に自信がなく、当然これからにも。このままでいいのか、どうしたら、、という思いで悶々としていたころ、「選択」について考える機会がありました。
今この時は、全て自分の選択でできている、そして未来は今の選択の積み重ねで成り立っていくという、わかっているようでわかっていなかったこと。「選択」というと、重く捉えてしまいがちですが、私にとっては、人生を揺るがす“決めごと”というよりも、自分が感じる違和感を解消するための確認作業のようなものだと考えています。例えば日常で無意識に選んでいる些細なことも全て自分を作っていく一つのパーツであり、逆に言えば、今この瞬間の現実は、自分でどのように選ぶこともできるのです。だからこそ、「選択」を丁寧にしたいと思うようになりました。
さらに、私の人生に大きな衝撃を与えた、ある尊敬する方の「どっちを選べば、もっと自分を好きになれるだろうか?」という言葉。この言葉を知ってからというもの、大きなことも些細なことも、この問いを胸に選ぶことを心がけるようになりました。
一方、これらの選択を続ける中で、「いったい、自分はどんな自分なら、より好きになれるのか?」という新たな問いが自分のなかで生まれたことに気づいたのです。
「選択」を丁寧に積み重ねていくと、「自分のことや、自分が大切にしたいこととは何か」という日頃ぼんやりしがちなことがはっきりと認識できるようになりました。一度認識することができると、あとは滞った水が流れ出すように、選択基準が明確になり、自分の選択への納得感が増していくということ。自分が決めたことへの納得感が増すたびに、自分を好きになる感覚がより強まっていきました。
他人からどう思われる?他人からどう見られる?ということばかりを気にした選択ではなく、自分が心地よい選択をすることが、自分らしくいられて、過去も今この時も、未来をもすべてまとめて愛おしく感じるようになれたのです。
自分を愛おしく感じられるようになると、人を大切にする気持ちのゆとりも生まれた気がします。
自分と対話をしながら、〝愛おしくおもえる私〟を選んでいくこと、そのための選択を極めていくことこそが、私が大切にしたいものを大切にしながら目標に向かって人生を歩む、シンプルな方法です。
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②故郷の暮らしの中にある贅沢
新潟県の田舎町である故郷から、早く出たくて仕方なかった10代。上京して、憧れの都会に心は浮き立ちました。お洒落な街、デパート、カフェ、なんだってある!ショッピングもいつでもできる!都会生活をそれなりに楽しんではいたつもりでしたが、久しぶりに帰省したとき、故郷の景色の美しさになんともいえない感動を覚え、きっとその瞬間に心は決まったのだと思います。私がこれから生きていきたい場所はここだということを。
そして、4年前に故郷にUターン。実は諦めていた念願の娘も授かりました。 家庭菜園をしたり、休日の朝や夕方に家族で近所を散歩したり、仲良くなったご近所さんや友人とBBQをしたり、遠出しなくても大自然や季節の旬が暮らしの中に溢れていて、あの頃、何もないと思っていた田舎町は、実はとても贅沢な環境だった!大切な宝物が溢れているこの町での暮らしは、自然と大切なものをより大切にできる自分でありたいと心から感じさせてくれます。