お肌のトラブルは、表面だけを治しても、また繰り返し起こってしまいがち。なぜなら、肌はあくまでも身体の一部。身体の内部や心と密接につながっているからです。そこで今回は、身体の内と外、両面からアプローチして美をサポートするホリスティックセラピスト・武 夏美さんにインタビュー。ホリスティック美容の観点から、美しさを保つ秘訣を伺いました。
Profile:
武 夏美(NATSUMI TAKE)ホリスティックセラピスト/salon thyme オーナー
新潟県魚沼市出身。心も身体もケアできるようなエステティシャンを志し、ホリスティックセラピストスクールにて学ぶ。エステサロンに勤務後、妊娠出産を経て、改めて美容が日々にもたらす力の大きさを実感。故郷・新潟にて salon thyme をオープン。「美しさは優しさである。」をポリシーに、エステティシャン、セラピストとして活動中。
POINT.1 そもそも、ホリスティックとは
ホリスティックという言葉の語源はギリシャ語で、「全体」「関連」「つながり」などの意味を包括している言葉です。最近は医療や美容業界でよく使われていますが、それぞれ、少しずつ定義は異なるかもしれません。ただ共通して言えるのは、例えば、ニキビや肌荒れがあるとしたら、その症状だけを診るのではなく、「身体全体を診て、症状を改善していく」という考えに基づいている点です。なぜなら、症状には必ず原因があり、いくら対処療法で表面だけを治しても、原因が残ったままだと、繰り返してしまいがちだからです。つまり、ホリスティックとは、根本的な原因を考えて、身体全体を整えていくアプローチなんです。
私がサロンで実践しているホリスティック美容も、身体の内、外、心の全てを整えて、美しさを目指すというものです。というのも、長年セラピストの仕事を続けるなかで、外見がどんなに細くても内面が伴わず、生き生きとされていない方を大勢見てきたからなんですね。反対に、外見が整っていなくても、内面が充実している人は、健康的でいつも生き生き楽しそうでした。この経験から、姿形の美しさという一面だけでなく、その人がどれだけ心身ともに健やかに生きているか、自分に自信を持って輝けているかの方が大事で、内面が伴ってこそ、“本当の美”だと考えるようになりました。
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POINT.2 人が本来持っている「自然治癒力」を呼び覚ます
お肌は紫外線などの外的要因に加えて、不規則な食生活、睡眠不足などの生活習慣によっても調子が崩れます。さらに、ストレスや心に悩みを抱えていても崩れてしまうもの。ですが、身体の内側、外側、心をバランスよく整えると、人が本来持っている「ホメオスタシス」という機能を呼び覚ますことができます。「ホメオスタシス」とは人間に本来備わっている、身体を正常に保つ機能のこと。「自然治癒力」と言ってもいいかもしれません。
ホリスティック美容と言ってももちろん、エステなどの施術自体は、お肌表面のケアが中心になります。施術中、お客様のお肌や身体を触ると、身体の状態から、お疲れやストレスが溜まっているなど、健やかでないことが分かったりします。しかし、それを決めつけてお伝えするのではなく、事前のカウンセリングや施術中の会話からお客様ご自身の声を引き出して、その反応にあわせて、ストレスや抱えている悩みを少しでも吐き出していただけるようなコミュニケ―ションをとったり、食事や睡眠など生活習慣についてのアドバイスをさせていただいたりしています。施術を通して、ご自身では気づかないテンションを解きほぐし、自然な形で、心身ともにリラックスした状態に戻すお手伝いをすることが私の役割だと考えています。また併せて、フェイシャルケアも表面的に美容成分を補って終わりではなく、ヒト幹細胞培養液配合のBABY PEPTIDEエッセンスを使って、肌内部にシグナル成分を届けることで、お肌が本来持っている、自ら美しく保つ機能を呼び覚ますというある種ホリスティックのアプローチも用いています。