家財保険の保険金額の決め方
家財保険の保険金額を適切に設定することは、損害が発生した際に十分な補償を受けるために非常に大切です。以下に、保険金額を決める際に押さえておくべきポイントをわかりやすくご紹介します。
再調達価額(新価)で計算する
再調達価額(新価)とは、損害を受けた家財と同等の新品を購入するために必要な金額のことです。たとえば、10年前に購入した家電や家具が火災や水害で損傷した場合、新しいものを購入する際の費用が再調達価額にあたります。この価格に基づいて保険金額を設定することで、損害を受けた家財を買い直すための十分な補償が得られます。
重要なポイントは、時価ではなく新価で計算することです。時価での計算では、経年劣化により価値が下がった分が差し引かれますが、新価での計算なら、消耗分を考慮せず、実際に家財を新品で買い替えるための金額が補償されるため、十分な補償が受けられます。
簡易評価表を活用する
家財保険の適切な保険金額を設定するためには、簡易評価表も非常に便利です。この表は、家財の価値を世帯構成や居住面積に応じて見積もるためのものです。たとえば、40~60平方メートルの自宅に3人家族(大人28~32歳)が住んでいる場合、家財の総評価額は約900万円と算出されます。
簡易評価表を使うと、時間や手間をかけずに家財の総価値をざっくりと確認できます。個々の家財を一つひとつ計算する必要がないため、大まかな金額を知りたいときに便利です。また、この表を使うことで保険金額を適切に設定し、補償が不十分になるリスクを避けることができます。
保有家財リストを作成する
家財保険の保険金額を適切に設定するには、まず自宅にある家財のリストを作成することも大切です。リストを作成することで、所有している家具や家電、日用品が把握でき、保険金額の設定に役立ちます。一つひとつの家財を確認する作業は手間がかかりますが、保険金額を低く設定し過ぎるリスクを避けられ、実際の損害時には適切な補償が受けられるでしょう。このリストに基づく情報が後の保険請求に役立つため、正確な情報の記録が重要です。
リスト作成の際は、家具や家電の購入日や価格、現在の市場価値を記録しておくと便利です。さらに、写真やレシートを保管しておくことで、損害が発生した際に家財の状態を証明しやすくなります。この準備をしておけば、予期せぬ損害にも迅速に対応でき、スムーズに保険請求が進められます。
家財保険の保険金額については以下の記事でもくわしく解説していますので、参考にしてみてください。
関連記事:家財保険の保険金額は100万円でも十分?家財保険の目安額も解説
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まとめ:自身の状況に応じて家財保険への加入を検討しよう
家財保険は、火災や台風、盗難などによる家財の損害を補償する保険です。ただし、全員に必要というわけではありません。特に賃貸物件に住む方には有効ですが、一人暮らしで家財が少なかったり、十分な貯蓄があったりする場合は、加入が不要と考えることもできます。
保険金額を設定する際は、再調達価額で計算したり、簡易評価表や家財リストを活用したりすることで、適切な補償を受けることが可能です。自分の状況に合わせて、家財保険への加入を慎重に検討しましょう。