ダイエット中は食事で摂取する「摂取カロリー」が「消費カロリー」を上回らないようにすることが大切。しかし、基礎代謝量や身体活動レベルは人によって異なります。自分に合った1日に必要な摂取カロリーや目標体重の計算方法を紹介!
太るのは消費カロリーよりも摂取カロリーが多いから
人が太る理由は、取り込んだエネルギーに対して消費が間に合っていないためです。
運動や基礎代謝によって消費する「消費カロリー」よりも、食べ物や飲み物で摂取した「摂取カロリー」の方が多いと、余ったカロリーが脂肪として蓄積されてしまいます。
中には「食べる量は変わっていないのに太った」「最近太りやすくなった」という人もいるかもしれません。
食べる量が若い頃と変わっていなくても、基礎代謝は加齢に伴い低下していきます。基礎代謝が低下するとエネルギーが消費されにくくなるため、太りやすくなるのです。
また、女性の場合、更年期も太りやすくなる要因の一つ。50歳前後のアラフィフ世代になると、これまで分泌されていた女性ホルモン「エストロゲン」の量が急激に減少します。エストロゲンには脂肪の燃焼を促す働きがありますが、これが減ってしまうことで脂肪が蓄積しやすくなるのです。
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そもそも必要な1日の摂取カロリーって?
では、そもそも1日にどのくらいの摂取カロリーが必要なのでしょうか?
ダイエットをする上では「自分に必要な摂取カロリー」を把握することが大切です。必要な摂取カロリーがわからないと、適切なカロリーコントロールができません。
1日に必要な摂取カロリーは年齢や性別によって異なり、日常生活でどのくらい活動しているかを示す「身体活動レベル」も影響します。
以下は、厚生労働省による「日本人の食事摂取基準(2020年版)」に記載の性別・年齢別の必要なカロリー量です。(いずれも75歳以上の身体活動レベルⅢはデータなし)
【女性・年齢別の必要なカロリー量(kcal /日)】
30〜49歳
身体活動レベルⅠ(低い)……1750
身体活動レベルⅡ(普通)……2050
身体活動レベルⅢ(高い)……2350
50〜64歳
身体活動レベルⅠ(低い)……1650
身体活動レベルⅡ(普通)……1950
身体活動レベルⅢ(高い)……2250
65〜74歳
身体活動レベルⅠ(低い)……1550
身体活動レベルⅡ(普通)……1850
身体活動レベルⅢ(高い)……2100
75歳以上
身体活動レベルⅠ(低い)……1400
身体活動レベルⅡ(普通)……1650
【男性・年齢別の必要な推定カロリー量(kcal/日)】
30〜49歳
身体活動レベルⅠ(低い)……2300
身体活動レベルⅡ(普通)……2700
身体活動レベルⅢ(高い)……3050
50〜64歳
身体活動レベルⅠ(低い)……2200
身体活動レベルⅡ(普通)……2600
身体活動レベルⅢ(高い)……2950
65〜74歳
身体活動レベルⅠ(低い)……2050
身体活動レベルⅡ(普通)……2400
身体活動レベルⅢ(高い)……2750
75歳以上
身体活動レベルⅠ(低い)……1800
身体活動レベルⅡ(普通)……2100
例として、「50〜64歳の女性」を見てみましょう。
同じ50〜64歳の女性の場合でも、身体活動レベルの違いで必要な摂取カロリーに違いがあるのがわかります。身体活動レベルⅠの人は1日に必要な摂取カロリーが1650kcalなのに対し、身体活動レベルⅢの人は2250kcalと、600kcalの違いがあります。
身体活動レベルを考えて計算しないと、摂取カロリーを多く摂り過ぎたり、逆に摂取カロリーが足りなくなってしまうことになるため、注意しましょう。