ダイエット中の摂取カロリーを計算する4ステップ
ここからは、自分に合ったダイエット中の摂取カロリーを計算する方法を4つのステップでご紹介します。
1:目標体重を決める
まずは、目標とする体重を決めます。ダイエットは一定期間続ける必要があるため、目標体重を決めておくことでモチベーションを保ちながら続けていくことができるでしょう。
目標体重を決めるときには、BMI(Body Mass Index/ボディ・マス・インデックス)が役立ちます。BMIは体格指数とも呼ばれ、体重と身長から肥満度を計算する疫学調査に基づいた国際的な指数です。
国によってBMIが定める肥満の基準は異なり、日本肥満学会が定める目安は以下のようになります。
〜18.5未満……低体重
18.5~25未満……普通体重
25以上……肥満
統計的に最も病気になりにくい適正体重(標準体重)は「BMI22」とされているので、健康のためにダイエットをするのであれば、この数値を目指すのがおすすめです。
標準体重の計算方法は「身長(m)×身長(m)×22」で、身長が150cmの人の場合は「1.5×1.5×22=49.5kg」で、49.5kgが標準体重となります。現在55kgであれば、5kgほど減量すれば標準体重です。
2:基礎代謝量を計算する
自分に必要な摂取カロリーを知るためには、基礎代謝量を知る必要があります。基礎代謝とは、動かない状態でも消費するエネルギーのことです。
基礎代謝の計算方法にはさまざまなものがありますが、簡単な計算方法としては「基礎代謝基準値×体重」で計算する方法があります。
【女性の基礎代謝基準値(kcal/kg/日)】
30〜39歳……22
40〜49歳……21.1
50〜59歳……20.9
【男性の基礎代謝基準値(kcal/kg/日)】
30〜39歳……23.1
40〜49歳……22.5
50〜59歳……22.4
体重50kgの50歳女性であれば「50kg×20.9=1045」で、基礎代謝量は1045kcalとなります。
3:消費カロリーを計算する
続いては、1日に消費する消費カロリー(TDEE/Total Daily Energy Expenditure)を計算しましょう。消費カロリーは「基礎代謝量×身体活動レベル」の式で計算します。身体活動レベルは、以下の3つに分けられます。
身体活動レベル(低い)=1.5
1日のうち座っている時間が多く、静的な活動が基本の場合
身体活動レベル(普通)=1.75
仕事は座ってすることが多いが、職場内での移動や立った状態での接客、通勤、家事、買い物、軽いスポーツなどいずれかの活動がある場合
身体活動レベル(高い)2.0
立ち仕事や歩き回る仕事をしている場合や、スポーツなど活発に運動する機会が多い場合
体重50kgの50歳女性の場合、基礎代謝量は1045kcalでした。この女性の身体活動レベルが「普通」だとすれば「1045kcal×1.75=1828」で、消費カロリーは1828kcalということになります。
4:摂取カロリーを計算する
ダイエット中の摂取カロリーは、消費カロリーよりも500〜1000kcalほど少ない数値が目安といわれています。ここまでの例で出てきた体重50kgの50歳女性の場合、消費カロリーが1828kcalなので、828〜1328kcalほどです。
ただし、摂取カロリーが基礎代謝量を下回ってしまうのはNG。基礎代謝量は1日に最低限必要であるため、例にした女性の場合は1045kcalを下回らないようにすることが大切です。
1045〜1328kcalほどをダイエット中の摂取カロリーの目安にするといいでしょう。
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ダイエットをするときの注意点・ポイント
ここでは、ダイエットをするときの注意点・ポイントをご紹介します。
カロリー計算は目安程度に考える
カロリー計算は、あくまで目安です。計算では正確な数値まで把握できません。
摂取カロリーをオーバーしてしまったことを過度に気にしたり、罪悪感を抱くと、ストレスがたまりダイエットを続けるのが困難になってしまいます。あくまでカロリーオーバーにならないための目安程度に考えるといいでしょう。
PFCバランスを意識する
ダイエットでは、摂取カロリーだけでなくPECバランスをしっかりと意識することも重要です。
PFCとは「タンパク質(Protein)」「脂質(Fat)」「糖質(Carbohydrate)」の頭文字を取ったもので、三大栄養素とも呼ばれる主要な栄養素を指します。PECバランスを意識することで、健康的にダイエットができます。
1日の摂取カロリーのうち、タンパク質13〜20%、脂質20〜30%、炭水化物50〜65%がPECバランスの目安です。ダイエット中はタンパク質を20%など多めにして、その分脂質を少なめにするのがおすすめです。
栄養バランスのいい食事をしっかり取る
減量するためだからといって、食事を抜くなど極端な食事制限はNGです。摂取カロリーが少な過ぎると、筋肉量が減ったり、倦怠感が起こったりします。
急激な減量は筋肉量の減少や基礎代謝の低下を引き起こし、リバウンドしやすい状態になってしまうため注意しましょう。
体重のチェックは日毎ではなく週毎に行う
体重はその日の食事の塩分量や水分量、運動量によっても変わります。そのため、体重をチェックする場合は1日ごとではなく、1週間の平均値で比較すると変化を参考にできるでしょう。
他の人と比較しない
同じ年齢・性別・身長・体重でも、人によって基礎代謝量や身長体重レベルは異なるため、体重の減り方には違いが生じるのが当たり前。
他の人と比較するとダイエットのモチベーション低下につながることもあるため、人と比べず、以前の自分と比較するようにしましょう。
カロリー消費にはウォーキングがおすすめ
ウォーキングは、全身を使う有酸素運動です。効果的なペースや正しい姿勢でウォーキングを続けることで、脂肪燃焼効果が得られます。
ウォーキングは運動が苦手な人や、どんな運動をすればいいかわからない人でも手軽に始められるため、ダイエットに運動を取り入れたいと考えている人は、ウォーキングがおすすめです。