金関連のETFは、株式市場を通じて金価格に連動した投資を簡単に行える金融商品です。証券口座があれば少額から購入可能で、手軽に金の値動きを活用できます。ETF (Exchange Traded Funds)は金融商品取引所に上場している投資信託で、特定の指数に連動する運用を目指すものです。株式だけでなく債券、REIT(不動産投資信託)、コモディティ(金や原油などの商品)など幅広い資産が対象で、日本や海外の資産にも手軽に分散投資できます。金はインフレや経済不安の際に安全資産として注目されており、資産運用において重要なリスクヘッジの役割を果たします。本記事では、金関連のETFの仕組みやメリット・デメリットについて分かりやすく解説します。
金関連のETFとは
ETF
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東京証券取引所にも「SPDRゴールド・シェア(1326)」や「純金上場信託(1504)」などの金関連のETFが上場しています。金の値動きを活用した資産運用をできることから、個人投資家や機関投資家の間で人気があります。
金関連のETFは、税金面では分離課税が適用され税率は20.315%です。また、他の株式や投資信託との損益通算が可能で、大きな損失が発生した場合には税負担を軽減できる点も大きなメリットです。
金関連のETFの誕生は2003年、シドニーでの初上場から始まり、その後2004年に「SPDRゴールド・シェア」がニューヨークに上場され、注目を集めました。日本でも2007年に上場されて以来、金への投資需要が高まっています。コロナ禍やインフレ懸念によって金の需要はさらに増加し、金関連のETFへの資金流入も加速しています。
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金関連のETFのメリットとデメリット
メリットとデメリット
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金関連のETFの最大のメリットは、金に連動した資産に手軽に投資できることです。ETFは証券取引所で取引されるため売買手数料が低く、現物金のように保管場所を気にする必要がありません。また、少額から投資を始めることができるので、初心者にも向いています。さらに、新NISAを利用することで一部の金関連のETFは非課税で運用できるため、税制上のメリットも享受できます。
一方でデメリットとしては、ETFには保有コストである信託報酬が発生することが挙げられます。また、現物の金とは異なり金そのものを手に入れることはできないため、保有する安心感が得られない点や、金地金と交換できるタイプのETFでない場合には、価格変動リスクに対して現物の裏付けがないことがあります。