世界の金需要の動向

2024年7月から9月の間に、世界的に金への投資需要が大幅に増加しました。特に米国市場のETFを通じた資金流入が顕著で、FRBの利下げ転換や中東情勢の緊張などの地政学リスクが背景にあると考えられます。こうした状況から、安全資産である金に対する需要が高まっているのです。

ワールド・ゴールド・カウンシルによると、2024年9月末時点で金関連のETFの総保有量は約3200トンに達し、特に北米、中国、インド市場での資金流入が続いています。このように金関連のETFは世界の投資家にとっても魅力的な選択肢のひとつであり、資産の安全を求める多くの投資家に利用されています。

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株式+金のポートフォリオが有効な理由


ポートフォリオ
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金価格は史上最高値を更新中ですが、長期的に見ても実需が存在するため、依然として投資価値があります。特に「株式と金」の組み合わせは、経済成長の恩恵を受けつつリスクを分散できる理想的なポートフォリオ構成です。株式はリターンの最大化を目指すために適しており、金は価値の維持とリスクヘッジの役割を果たします。インフレ時代において、金は債券よりもリスク分散効果が高いとされています。

個人投資家が金に投資する場合、ETFと金の現物積立のどちらかを選べます。現物積立は、金や銀などの貴金属を少額から定期的に購入し、徐々に資産を積み立てていく方法です。ETFは低コストで取引が可能ですが、信託報酬が発生します。一方、現物積立は少額から始められますが、売買コストが高い点がデメリットです。投資の目的や状況に応じて、どちらが自分に合っているかを検討することが重要です。