ほぼすべての人が「1本5000円の大根」を買わないワケ
例えば、みなさんが大根を買う時に1本5000円と言われたら、絶対に買わないと思います。なぜ買わないかといえば、相場を知っているからです。ではみなさんは、投資の相場を知っていますか? 年収の相場、貯金の相場、世界の税金の相場など、すべてにおいて数字があります。
それだけではありません。投資の世界には、単利と複利があります。アインシュタインが人類最大の発明と言ったのが複利ですが、単利と複利が、実際の金額でどれくらいの違いになるかを知っていますか? 100万円を年5%で30年間運用した場合、単利の場合は250万円になります。しかし、複利の場合は約432万円になります。
単利の場合は100万円に5%を掛け、5万円が毎年積み重なるので、5万×30年で150万円ですが、複利は、1年で105万円、2年後は、105万円に5%がつくので110万2500円になります。そうやって、毎年1.05を掛けるので、利息も回せるわけです。
こういった数字の仕組みを知らないと、ビジネスの場でも損をしてしまうことになりかねません。
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確率を使い、必要なものと不必要なものを分ける
例えば、ちょっとビジネスの話からはそれますが、保険に加入する時も、この数字力があれば迷うことはありません。僕が数字を用いて分析したところ、人生に必要な保険は3つしかありません。
保険の加入を考える時に必要な考えは、「確率」と「損失」です。この2つを縦軸と横軸にしてマトリックスで考えるべきです。発生する「確率」が低いのか高いのか。発生した時の「損失」が小さいのか大きいのか。この2つを軸にして考えるべきなのです。
このマトリックスの中で、どういった保険に入るべきなのか。当然、確率が低くて損失が小さいものに関して言えば、発生もしないし、仮に発生したとしてもダメージは小さいので、貯金でまかなうことができます。
また、確率が高くても損失が小さいものも、入る必要はありません。まさに医療保険も、病気やけがをする確率は高くても、医療負担は小さいので、これも入る意味はありません。
そして、確率が高くて損失が大きいというものは、そもそも、この世にはありません。例えば、ジェットコースターに乗った人のうち、10人に1人が亡くなるとしたら、誰も乗らないと思いますし、保険会社も儲かりませんから、保険商品としても成り立ちません。