数学的・確率的な観点から加入すべき保険の「共通点」

そこで、加入すればいいものは、「確率が低くて、損失が大きいもの」となります。それは、「生命保険」と「火災保険」と「自動車保険」の3つです。

例えば、40歳男性の死亡確率は令和4年の厚生労働省の簡易生命表によれば、約0.1%です。40歳の男性の1000人に1人が亡くなったということです。

結婚して妻や子どもがいる方にとって、平均寿命まで生きた場合に比べて、損失額は数千万円から数億円にのぼります。独身の方はいいかもしれませんが、自分が亡くなったら生活に困る家族がいる場合は、生命保険に入っておくのがおすすめです。

火災保険に関しては、総務省消防庁の消防統計令和元年に、1年間での住宅火災発生率が0.035%とあります。大体3000人に1人ぐらいなので、発生率としては低めです。しかし、損失額は数千万円から数億円です。住宅価格だけでなく、周囲への影響や賠償価格次第ですが、リスクはかなり高いと言えるでしょう。

さらに確率として住宅火災よりも低くなるのは、自動車事故で人を死なせてしまう確率です。警察庁の交通局が出している令和元年の交通事故の発生状況によれば、0.0039%です。3万人に1人ぐらいですから、ほぼゼロに等しい数字です。

しかし、事の重大さでいえば、火災保険の比ではありません。車を運転する人は、自賠責保険だけでなく、任意保険にも加入すべきだと思います。

それ以外の保険に関しては、いろいろなものがありますし、いろいろな考えがありますが、お金を貯めるという観点で見れば、絶対に入らなくてはいけないわけではないと思います。

医療保険、養老保険、貯蓄型生命保険、個人年金保険、学資保険、ペット保険、地震保険、外貨建ての保険など、いろいろな商品がありますが、僕は基本的には必要ないと思っています。

ただし、貯金をしても使ってしまうタイプの人などは、積立型の保険に加入してもよいと思いますが、むやみやたらに保険に加入するのではなく、一度、数学的、確率的な観点から見直しをするとよいでしょう。

金川 顕教

公認会計士

※本記事は『公認会計士が教える「資産づくり」を勝ち抜くための11の戦略』(ポプラ社)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。