自分に合った痩せ方がわかる!下半身・お腹まわり・下腹ぽっこり隠れ肥満…太り方別アプローチ法

50代以降で目指したい体重とBMI

体型が瘦せ型なのか肥満型なのかを表す体格指数を「BMI(Body mass indexの略)」と呼び、最も病気になりにくい状態である22が標準指数とされます。そして、18.5未満が「痩せ」、30以上が「肥満」となります。

【BMI計算式】
体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))

(例)体重74kgで身長157cmの人の場合
74÷(1.57×1.57)=30:肥満体型

さらにBMIは年齢によって異なり、「50~69歳:20.0~24.9」、「70歳以上:21.5~24.9」が適正な範囲です。範囲内であれば減量は不要ですが、大人女性はメタボに該当する腹囲や体脂肪率、更年期の症状にも注意して食習慣を見直しましょう。

ちなみに、自分の身長に合った理想の体重はこちらの式で計算します。

【理想の体重の計算式】
身長(m)×身長(m)×22

(例)身長が157cmの人の場合
1.57×1.57×22=54.2kgが理想の体重です。

(広告の後にも続きます)

あなたはどれ?お腹太りタイプを3つに分類

お腹が太っている原因は人によって違いますが、大きく分けて3つのタイプに分けられます。

下半身に脂肪がついている【下半身太りタイプ】
お腹まわり全体に脂肪がついている【お腹まわり太りタイプ】
下腹だけがぽっこり出ている【下腹ぽっこり隠れ肥満タイプ】

さらに、何が原因でどこにどのくらい脂肪がついているのかで、アプローチ方法が変わってきます。自分がどの太り方をしているかを知って、それに合わせた対処をしていきましょう。

【下半身太りタイプ】 洋ナシ型(皮下脂肪)

「洋ナシ型」とは、お尻や下腹、太ももなどを中心とした下半身に余分な皮下脂肪がついている体型で、なかなか落ちにくいのが特徴です。

【アプローチ法】
皮下脂肪は摂取カロリーを適正に保ち、脂肪を燃焼させる食材を取り入れた食事方法の改善や、筋トレ・有酸素運動の組み合わせが効果的です。糖質・脂質・炭水化物の量や割合・内容を見直しましょう。

とはいえ、いきなり筋トレを始めるのはハードな場合も。散歩を兼ねたウォーキングなどの有酸素運動や簡単なストレッチなどから行うのがおすすめです。

【下半身太りタイプ】 水太り=むくみ

水太りは、脂肪がついて太っているのではなく、水分が下半身に溜まってむくむことにより起こります。50代以降になると代謝が低下するので、余分な水分がうまく排出されず、体に溜まりやすくなります。

また、水は周りの環境の影響を受けて冷めやすいという性質があります。そのため、体内に余分な量が溜まって滞ると「冷え」につながってしまい、さらに代謝が下がったり、胃腸の働きを鈍らせて食欲の低下を招いたりなど悪循環に陥る可能性も。

水太りも日常生活の中でケアすることが大切です。

【アプローチ法】

ウォーキングや体操など適度な運動をコンスタントに取り入れて、汗をかく習慣を作る
生体水に近い良質な「水」をこまめに摂取・排出して、体内水を入れ替える
下半身、特に骨盤まわりの筋肉のマッサージやストレッチをして、リンパの流れと血行を良くする

適度な運動をすることで血行が良くなります。ウォーキングや筋トレが難しくても、スキマ時間に行えるストレッチ、つま先立ちや屈伸運動をできるだけ毎日することだけでも効果があります。

水分摂取量の目安は、1日で平均1.5L~2Lと言われています。水分は食事からも摂取するので、運動前後や入浴前後・就寝前・起き抜けなど小分けして、トータルで1日の目安量となるよう心がけてみてください。

【お腹まわり太りタイプ】 りんご型(内臓脂肪)

洋ナシ型とは逆の「りんご型」は、お腹や背中など上半身を中心に脂肪がつく体型のことで、内臓脂肪が多い人によく見られる特徴です。更年期を過ぎた女性は皮下脂肪から内臓脂肪がつきやすくなってきます。

【アプローチ法】
内臓脂肪に関しては脂肪を燃焼させる有酸素運動が効果的です。代表的な有酸素運動はウォーキング・アクアエクササイズ・ジョギングなど。

食後の散歩やエレベーターの代わりに階段を使う、電車を1駅前で下りて歩くなど、日常生活に自然と取り入れるのがコツです。

また、内臓脂肪の燃焼におすすめの食材は、たんぱく質を多く含む卵・大豆、酢酸を多く含むお酢、食物繊維が豊富な玄米・雑穀、ポリフェノールを含むブラックコーヒーなどがあります。

【下腹ぽっこり隠れ肥満タイプ】 内臓下垂

50代以降の女性は、骨盤が開き内臓を支える骨盤底筋が薄くなってしまうので、内臓が下垂して下腹がぽっこり出てしまっている人が多いです。これは加齢により骨盤底筋や腰まわりの筋力が低下していることと、姿勢が悪いことが原因です。お腹を突き出して猫背になる前のめりの姿勢、胸を突き出して腰がそってしまうそり腰、内股やがに股などが原因。

正しい姿勢を意識しても、気づけばついつい楽な姿勢をとりがちに。骨盤が開いた状態のところに内臓が下がると、脂肪がついてお腹が出るという結果になります。

【アプローチ法】
骨盤が歪むと猫背になり、お腹が緩み、筋力の低下を招き、楽な姿勢が癖になるといったループになってしまいます。これを解消するには、日常生活で多い「立つ」「歩く」「座る」の姿勢を正しくすることから始めましょう。

具体的には、「重心は前でなく後ろ、特にかかとに体重がのるように置き、上から吊るされているイメージで立つ」「お腹を引っ込めて、膣や肛門をしめて姿勢をまっすぐにして歩く、座る」というように、正しい姿勢を常に意識します。脚を組む習慣は骨盤をゆがめてしまうので意識してやめることも大切です。

骨盤を正しい位置に戻すにはなかなか自分だけでは難しいのですが、まずは骨盤の周りについている筋肉をほぐすようにマッサージやストレッチ、猫背を治すための上半身のストレッチを習慣にしましょう。骨盤底筋を鍛えるには、膣と肛門を日常的にしめることを意識してください。

【骨盤底筋を鍛えるエクササイズ】

●    仰向けになりお尻だけを上に持ち上げて、お尻の筋肉に力を入れてキープ。数秒間その体勢をキープしたら、筋肉を徐々に緩めながら背骨・腰・お尻の順にゆっくりと床に降ろしていきます。