20代でマンションを買うデメリットは?
20代でマンションを購入するメリットがあればデメリットもあります。
(1)ライフスタイルの変化に対応しにくい
住居が持ち家になるということは「基本的にはその家に住む」ということになります。通勤先が変わる(転勤・転職)・家族構成が変わる・収入が変わるといったライフスタイルの変化に対応しにくいことが最大のデメリットと言えるでしょう。
特に20代~30代は転職・結婚・出産などライフスタイルが大きく変わることが予想され、独身または夫婦2人であればちょうど良い物件でも、家族構成が変わればそうでなくなる可能性が高く、持ち家の住宅ローンに縛られて、将来の選択肢が狭まる可能性があります。
(2)人に貸すのも簡単ではない
「転勤になれば住んでいるマンションを賃貸にして人に貸そう」と安易に考えている人は要注意です。原則として住宅ローンの返済中の不動産を他者に貸すということはできません。
住宅ローンはあくまでも債務者(住宅ローンを返済している人)が住むために利用するという原理原則に基づいた金融商品です。住宅ローンを返済中の物件を他者に貸して収益を得るというのは規約違反になり、金融機関から残りの金額を一括返済してくださいと言われても文句が言えません。
どうしても転居をしなければならないときは金融機関に相談して対応することになります。その際は低金利の住宅ローンから事業用ローンやアパートローンなど金利が高めの商品に契約変更をする必要があるでしょう。また入居者が見つからない期間=空き家の期間は完全に自分の資金から持ち出すことになります。
(3)住宅ローン審査が通りにくい
社会人としての経験が浅い場合は住宅ローンの申し込み時に年収や勤続年数などの住宅ローンの与信審査で厳しめに審査されることが考えられます。これは金融機関としても住宅ローンの貸し倒れリスクを考えれば仕方のないことと言えるでしょう。そのため希望の物件があったとしても住宅ローンの借り入れができず購入ができないことも考えられます。
(4)住宅ローン以外にも固定費が発生する
賃貸物件に住んでいる人は家賃の他に管理費を納めていると思います。マンションを購入すると管理費の他に修繕積立金を支払う必要があります。この修繕積立金は部屋の持ち主が毎月積み立てを行い、マンションの改修工事などに使うための用途に使われます。
修繕積立金はマンションの規模や築年数にもよりますが、ひと月あたり5000~1万5000円程度を積み立てているケースが多く見られます。またマンション・戸建住宅など不動産を購入すると固定資産税などの税金を支払う必要があります。都心部のマンションであれば年間10万~15万円程度と言われています。つまり住宅ローン以外にも毎月2万円程度は必要であることを忘れないようにしてください。
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収入がどれくらいあれば大丈夫?
オープンハウスの看板
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買いたい人の住んでいる場所によって大きく変化するので一般論では述べにくいのですが住宅金融支援機構が調査した結果を見てみましょう。
https://www.jhf.go.jp/files/400353155.pdf
こちらの調査によると新築マンションの場合の年収倍率(物件費を年収で割り算して算出)は首都圏で7.0倍・近畿圏で6.8倍・全国で6.7倍となっていました。また中古マンションで見てみると首都圏で6.2倍・近畿圏や全国で5.8倍となっています。かなりの倍率です。この調査結果から考えると「自分の購入したい物件を6で割って自分の年収になるか?」が一つの目安になりそうです。ただし次章で述べますが「買えること」と「返していける」ことは全く異なります。