プロ野球横浜ベイスターズ、日本ハムでプレーした野球解説者の高木豊氏(66)が2024年11月20日までにユーチューブを更新し、今オフの西武の戦力補強について私見を述べた。

「点を取れるような選手を取ってきて」

スポーツ紙の報道によると、西武の潮崎哲也スカウトディレクター(55)が19日、今オフのフリーエージェント(FA)市場に参戦しない意向を示したという。今オフの戦力補強は、外国人選手のみとなる見通しだ。

西武は今シーズン打撃陣が不振で、チーム打率(.212)、得点(350点)、本塁打(60本)いずれもリーグワーストだった。シーズンを通して得点力不足が浮き彫りとなり、来シーズンに向けて打撃強化が大きな課題となっている。

このような状況の中で、今オフのFA市場に参戦しない方針を示した西武。高木氏は「ファンならびにピッチャー陣が怒る」とし、「あれだけ点を取ってくれなくて投げているんだから。点を取れるような選手を取ってきてよって」と語った。

今オフ、国内FA権を行使した選手は7人。投手以外では、大山悠輔内野手(阪神、29)、原口文仁内野手(阪神、32)、茂木栄五郎内野手(楽天、30)、木下拓哉捕手(中日、32)、甲斐拓也捕手(ソフトバンク、32)の5人がFA権を行使した。

高木氏は、「マネーゲームになるような選手にいけと言っているのではなく、原口とか全然使えるし、いいバッター。DHでもファーストでも、どちらでも使える。原口はいかなくてはいけないだろう」と持論を展開した。

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「一線で戦えるといったら原口」

そして、西武の現状について、こう分析した。

「考え方とすれば、若手で有望な選手がいて、これを我慢して使うんだと。そういう選手がいるのならいい。だけど、今年戦ってみていろいろな選手が出てきたが、まだまだ時間がかかる。素質がある選手はすごく多いが、まだまだ時間がかかる。急に来年、一線で戦えるかといえば、そうでもない。一線で戦えるといったら原口。FAでマネーゲームにならない。相思相愛の仲で取れると予想していたけどな」

帝京高校出身の原口は、09年ドラフト会議で阪神から6位指名され入団。勝負強いバッティングに定評があり、代打の切り札としてチームに貢献してきた。今シーズンは52試合に出場し、打率.241、2本塁打、9打点を記録した。

原口は西武が本拠地を置く埼玉県出身ということもあり、インターネット上で、西武ファンから去就が注目されていた。

高木氏は「(西武がFAで)取らない理由は、うちのチームでは使えない。これだったら若手を使うという判断をしたかもしれない」と前置きした上で、「俺は、原口はめちゃくちゃ使えると思う。勝負強いし頼りになる。これは(球団の)判断だから。評価が低いのに、取れとは言えない。球団の判断だから仕方ないが、原口は絶対に力になる。俺が西武のGMなら絶対に取る」と断言した。

FA宣言選手の公示から1週間が経過し、FA権を行使した選手の去就が注目される。