人気カウンセラー・中島輝(なかしま・てる)さんの著書『何があっても「大丈夫。」と思えるようになる 自己肯定感の教科書』(SBクリエイティブ)から、簡単にできる自己肯定感の高め方を紹介します。まずは「自己認知チェック」を確認しましょう。
著者プロフィール:中島輝さん(心理カウンセラー)
なかしま・てる 自己肯定感の第一人者の心理カウンセラー/自己肯定感アカデミー代表/資格発行団体 “torie” 代表。
5歳で里親の夜逃げという喪失体験をし、9歳ごろからパニック障害などに苦しむ。10年間、実家に引きこもるという困難な精神状況のなか、独学で学んだセラピー・カウンセリング・コーチングを実践し続け、35歳で克服。現在は、Jリーガー、上場企業の経営者など 15,000名を超えるクライアントにカウンセリングを行っている。
著書は『自己肯定感を味方にするレッスン』(PHP研究所)、『1分自己肯定感』(マガジンハウス)、『毎日みるだけ! 自己肯定感365日BOOK』(SBクリエイティブ)など多数。
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「自己肯定感」ですべてうまくいく
自己肯定感とは、あなたの人生を支える軸となるエネルギーです。「自分が自分についてどう考え、どう感じているか」によって決まる、自分の価値に関する感覚であり、誰もが備え持っているものです。
私たちが、「自分には生きる能力があり、幸せになる価値がある」「未来には、きっといいことがある」と信じることができるのは、自己肯定感がその思いを根底で支えているからです。
心理学の世界では、そんなふうに自己肯定感の高まっている状態を「自分にYESと言える状態」と定義する研究者もいます。つねに「自分にYESと言える状態」であれば、私たちはどんな困難に直面しても乗り越えていくことができます。
ところが、自己肯定感は周囲の環境に影響を受け、高くもなれば、低くもなります。また、生まれ育っていく過程で自己肯定感が強くたくましく育まれている人と、弱く揺らぎやすい状態のまま大人になる人がいます。
言わば、自己肯定感そのものの総量が多い人と少ない人がいるのです。
でも、大丈夫。安心してください。自己肯定感が弱いということは、それだけ、人生の中で心の痛みを経験するということでもあります。だから、その経験によって、人の心の痛みも理解できるのです。それだけ、人に優しくなれる。それはあなたの大いなる長所でもあるのです。
もし、あなたが、つらい思いをすることが多いなと感じているならば、それだけ、人のことを思いやる力があり優しい人間でもあると考えてください。そして、自己肯定感の高低と強弱を意識してください。
自己肯定感は、どんな心の痛みや経験をした方でも、何歳からでも身につけることができるのです。