尿漏れや頻尿などのトラブルに悩む女性は40代から増え始め、50代では3割に! そこで日本泌尿器科学会専門医の中村綾子さんに、尿トラブルの原因になる骨盤底筋について全3回で教えてもらいます。第1回目は、尿トラブルの特徴的な症状についてです。
中村綾子(なかむら・りょうこ)さんのプロフィール
女性医療クリニックLUNAネクストステージ院長。日本泌尿器科学会専門医。2007年横浜市立大学医学部卒業。日本赤十字社医療センター臨床研修医を経て、09年横浜市立大学泌尿器病態学に入局。みなと赤十字病院、横浜市立大学附属病院、藤沢市民病院、横浜保土ヶ谷中央病院を経て、13年女性医療クリニックLUNAで泌尿器科外来を開始。19年より現職。
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姿勢や内臓を支える「骨盤底筋」は縁の下の力持ち
立ったり、座ったり、日常生活を送る中で「骨盤底筋を意識している」という人は少ないのではないでしょうか。
上のイラストのように、骨盤底筋は骨盤の底に位置し、恥骨と尾骨の間に広がっている骨盤底筋は、普段なかなか意識しにくい筋肉です。
しかし、骨盤底筋は、縁の下の力持ちのように子宮や膀胱、腸などの内臓を支えている他、腟や尿道、肛門を締めて排泄をコントロールする、姿勢を維持するといった重要な役割を果たしています。
こんなに重要!骨盤底筋の働き
腟、尿道、肛門を締めて、 排泄機能をコントロール
重い内臓を支えて、正しく機能させる
骨盤のゆがみを防ぎ、 姿勢とスタイルを保つ