人生最後のダイエットと張り切って始めたものの、毎日の忙しさにかまけてフェードアウト……なんてことはありませんでしたか。忙しい40~50代のダイエットは効率的に、効果を感じられることが長続きの秘訣です。そこで、今回は美容・アンチエイジングの専門医である黒田あいみ先生に脂肪燃焼効率がアップする運動のおこない方について聞きました。
監修/黒田あいみ先生(Zetith Beauty Clinic 医師/東京美容外科沖縄院院長)
美容外科、美容皮膚科、予防医学(栄養療法)、アンチエイジング専門医。Zetith Beauty Clinic 、東京美容外科沖縄院にて勤務。トライアスロン日本代表の経歴を持ち、⾃分がアスリートであることも⽣かしつつ、美と健康のスペシャリストとして「中からと外からの美と健康」を信念に、外から(美容医療)だけでなく、中から(分子栄養学、予防医学)の美と健康の権威として多くの文化人、芸能人、アスリートからの信頼も厚い。著書に、「中田敦彦のYouTube大学」でも紹介された「アスリート医師が教える最強のアンチエイジング」(文藝春秋社)がある。
1.有酸素運動と筋トレはセットで
運動ならなんでもいいのかなと、とりあえずウォーキングやジョギングを始める人も多いのではないでしょうか。しかし、効率的にダイエットをするなら有酸素運動だけでなく筋トレも一緒におこなうことが大切だそうです。
「有酸素運動はカロリー消費やむくみの軽減、デトックスや脂肪燃焼などが期待できるのでダイエットには欠かせません。しかし、これだけでは十分な筋肉がつきません。
筋肉を鍛えて筋肉量が上がると代謝が上がり、成長ホルモンの分泌を促すため、ダイエットを効率的に進めることができます。ウエストや二の腕、ヒップなど気になる部分のラインを整えるためにも筋トレは不可欠です。きれいに痩せるには運動もバランスが大切なのです。
また、運動後はストレッチやマッサージなどでメンテナンスをすることも大切です。メンテナンスをしないと筋肉痛になったり、けがをしやすくなったりします」(黒田先生)
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2.運動は食事をとる前におこなう
運動をする前に力をつけようと、おにぎりを食べたり、バナナを食べたりということをしていませんか。「運動すれば消費されるから食べても良いのでは?」と思ってしまいますが、これらは効率的にダイエットおこなうには、あまり良くないそうです。
「私たちは普段、体内の糖を消費して動いています。運動をする前に食事をとってしまうと、その糖をエネルギーにして体を動かしていくため脂肪は燃焼されにくくなります。一方、食事をとらずに糖がない状態では、体を動かすために新たにケトン体という物質が作り出されます。ケトン体は脂肪を燃焼してエネルギーを生み出すので、脂肪燃焼作用が高いのです」(黒田先生)。
ただし、空腹で運動することに慣れていない人は、突然ハードな運動はしないほうが良いそうです。
「ケトン体を出せるようになるには、空腹で体を動かすことに慣れる必要があります。慣れないうちは軽い運動から始めましょう。また、空腹で運動するのが不安な方は脂肪燃焼作用が高く、エネルギー源にもなるMCTオイルを入れたドリンクやスープを口にしたり、チョコレートや飴などで最低限の糖を補ったりすると良いでしょう」(黒田先生)。