かかとに角質がたまると、ガサガサになったりひび割れたり、時には痛みが起こることも。冬の乾燥から守り、夏はサンダルを自信を持って履くためにも一年中のケアがおすすめです。角質除去方法や、おすすめのかかと角質取りグッズを菅沼薫さんに聞きました。
かかとの角質は削る・削らない、どっちがいい?
かかとの角質ケアの方法としては、やすりなどで「削るケア」とフットパックや保湿による「削らないケア」の2つがあります。
やすりなどを使ってかかとの角質を除去する削るケアは、すぐにかかとのガサガサを改善したい場合に向いている方法です。一方で、フットパックや保湿による削らないケアは、なるべくかかとに負担をかけたくない人におすすめ。
かかとの角質や肌の状態、目的に合わせて角質を削るケア・削らないケアを使い分けるといいでしょう。
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かかとに角質ができる原因
ここからは、かかとに角質ができる原因について見ていきましょう。
かかとはターンオーバーが遅く角層が厚い
かかとには普段、全体重がかかっています。衝撃に耐えられるよう、もともと角層が厚くなっているのです。
顔の皮膚のターンオーバーは約28日ですが、かかとはターンオーバーにおよそ120日かかるといわれ、非常に新陳代謝が遅いため、古い角質がたまりやすくなっています。
正常に新陳代謝ができないと角層がさらに厚くなり、乾燥と重なってかかとの皮膚が硬くなったり、ひび割れたりします。
乾燥
私たちの肌には皮脂腺があり、そこに含まれる油分によって乾燥から皮膚を守っています。しかし、足裏やかかとには皮脂腺がありません。皮脂が分泌されないため、油分不足による乾燥が起こりやすいのです。
また、更年期になると女性ホルモンの中で卵胞ホルモン(エストロゲン)の量が減少するため、表皮細胞増殖が低下して表皮が薄くなる、コラーゲン産生が低下して弾力性が悪くなるなど皮膚に変化が現れるため、肌のハリ、ツヤがなくなったり、肌のキメが乱れたりすると言われています。
摩擦や外部刺激
かかとは、靴による摩擦などの外部刺激がかかりやすい部分です。サイズの合わない靴や、クッション性が低い靴はかかとに負担をかけてしまうため、注意しましょう。
分厚くなり、乾燥してカチカチになったかかとの角質に衝撃が加わると、ぱっくりとひび割れが起こってしまうことも。ひび割れができると出血して歩くたびに痛んだり、雑菌が入りやすくなったりするため注意しましょう。
冷え
夏の場合、日中を冷房の中で過ごし、夜はシャワーだけを浴びるといった生活習慣になり、体が冷えがちだったはず。この冷えは万病のもと。健康だけでなく、美容的にもさまざまなトラブルを引き起こします。
例えば肌荒れやくすみ、足の裏のかかとの荒れ、ガサガサなども、体の冷えによる肌トラブルの一つ。
体が冷えて血行が滞ると代謝が悪くなり、肌のターンオーバーが乱れます。その結果、保湿力が保たれず肌の透明感はなくなり、角質が垢となって剥がれにくくなるのでくすみなどの原因となります。
参照:冷え性のタイプ別の改善方法!原因・対策をチェック
以前、冷え性の20代の方5名にご協力いただいて、フットバスの実験をしたことがあるのですが、みなさんカカトが白くなって、ひび割れがひどくなっている、ということがわかりました。冷え性で代謝が悪いと、ここまで影響するのかと驚きました。ちなみにこの方たちはフットバスで足湯をする習慣をつけるという実験を行ったところ、顔色が明るくなって、顔のニキビまで改善。足裏のガサガサ角質とひび割れもだいぶよくなりました。