【秋冬の衣替え】不要な服をゴミにしない!個人ですぐできるリサイクル&リユース法

個人でできる古着リサイクル&リユース法を6種類紹介!古着リサイクルが重要な理由や回収後の活用方法も知っておけば、ゴミとして捨てない選択肢を選びたくなるはず。いらない服を捨てずに処分したい人、社会貢献に興味がある人もぜひ読んでみてください。

古着リサイクルが重要な理由

metamorworks/PIXTA

近年、服を低価格で気軽に購入できるようになりましたが、その反面以前よりも着ていない服が増えたと感じていませんか?

また、一人ひとりが購入する服の増加に伴って廃棄される古着の量も増えてきているため、今後はさらに古着をリサイクルすることが重要となります。

ここでは、古着リサイクルが重要な理由について詳しく紹介します。

環境負荷を減らせる

衣類の廃棄は環境に大きな影響を及ぼします。

具体的には、捨てられた衣類を回収する収集車や、焼却処分する際に排出される二酸化炭素が、地球温暖化の原因の一つになっていることが挙げられます。

「環境省 令和2年度 ファッションと環境に関する調査業務(株式会社 日本総合研究所)」によると、国内のファッション産業で原材料の調達から廃棄までに出る二酸化炭素(Co2)の排出量は、約970万トンです。日本の総排出量の0.8%を占め、廃棄段階でそのうちの12.1%が排出されています。

出典:環境省 令和2年度 ファッションと環境に関する調査業務(株式会社 日本総合研究所)

そう聞くとそれほど多くないと思う人もいるかもしれませんが、世界全体では衣類によるCo2の排出量全体の約4.5%を占めていることから、国内の衣類廃棄量を減らせば微力ながら世界全体のCo2排出量の減少につながると考えられます。

資源の節約

古着をリサイクルすると、新たな衣類の製造数を抑えられ、資源の節約につながります。

上述の「環境省 令和2年度 ファッションと環境に関する調査業務(株式会社 日本総合研究所)」によると、世界のファッション産業から排出されるCo2のうち、原材料調達から輸送までの上流段階で全体の47%が排出されていることがわかります。

また、国内に供給される衣類の生産に必要な水の量は83.8億立方メートルです。

このうち原材料調達段階が91.6%を占めていることから、古着をリサイクルして衣類の需要を減退させて製造数を抑制すれば、地球の限りある資源の節約につながると考えられます。

出典:環境省 令和2年度 ファッションと環境に関する調査業務(株式会社 日本総合研究所)

社会貢献につながる

古着リサイクルは環境負荷の軽減や資源の節約だけでなく、社会貢献にもつながります。

古着を捨てるのではなくリサイクルやリユースできるやり方で手放すことで、衣類を満足に手に入れられない開発途上国の人々を助けられます。

また、日本で販売されている衣類は、デザイン性も高く値段も手頃でリユース品として海外でも人気です。そのため、ビジネスとして古着を販売することで、貧困に苦しむ人々に雇用を生み出せます。

ただし、近年ではリサイクル・リユース目的の古着が、開発途上国を苦しめてしまうことが問題視されています。

例えば、大量の古着が市場に流通することで低賃金での雇用が増えたり、地元の繊維産業に深刻な影響を与えたり、大量の古着を処分できず放置されたりなど、よかれと思って行った古着リサイクルが逆効果になってしまうこともあるため注意が必要です。

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回収された古着の活用方法

みさと/PIXTA

服の再利用はリサイクルにひとまとめにされることも多く、着なくなった衣類を回収して新たな持ち主に着てもらうことをイメージする人も多いかもしれませんが、実は古着の再利用にはリサイクルとリユース、リペアなどさまざまな方法があります。

ここでは、回収された古着がどのように活用されるのか3種類の方法を紹介します。

リサイクル

リサイクルとは、ゴミを資源として再生利用すること。例えば、瓶やペットボトル、紙などを回収して再び原材料に戻し、新たに作り直すことを思い浮かべるとわかりやすいです。

古着の場合は、加工して綿の状態に戻し、糸に加工し直して再利用したり、別の素材を作ったりします。

リサイクルするには、古着を正しく分別しなければならないため、日頃から正しいゴミの分別を心がけることが大切です。

リユース

リユースとは、不要になったものをすぐに捨てずに繰り返し使ってゴミを減らすことです。原材料に戻すのではなく、そのままの形もしくは部品のままで長く使用します。

例えば、居酒屋などで何度も使用できるリターナブル瓶の商品を取り扱って、ゴミを減らすのもリユースの一つ。

古着の場合は、売却したり寄付したりして他の人に譲るのが一般的です。企業が廃棄するはずの衣類を展示・販売するケースもあります。

リペア

リペアとは、壊れたものを修理したり部品を交換したりして、できる限り長期間使うことです。例えば、革製品の破れやほつれ、古くなった家具などを修理して使い続けることをいいます。

古着の場合も、破れやほつれのある箇所を修理して、再び使うことを指します。

汚れや破れなどがあって着なくなった衣類をリメイク(原型とは異なる形やアイテムに作り直すこと)して楽しむのもよい方法だといえるでしょう。

近年では、企業にリペアの依頼をしたり、リペア・リメイクした商品を販売したりするサービスも登場するなど、リペアが注目されつつあります。