1品目:杵島家で3代受け継がれる「我が家伝統ののっぺ」
「のっぺ」は杵島直美さんの母で料理研究家の村上昭子さんの出身地・新潟の郷土料理。
「年末の大掃除でりゅうたやスタッフが集まるとき、必ず大鍋で作るんですよ。掃除の合間にそれを食べるの。お正月のお雑煮代わりにすることもあります」(直美さん)。杵島家の年末年始に欠かせない料理なのだそう。
母・昭子さんから「うちののっぺはこの10個の具が入ってないと『のっぺ』とは言わない」と教えられた料理。素材をサイコロ状に切り、それを煮込みます。だしと素材のうまみを生かした薄味仕立てです。
材料(作りやすい分量)
干し貝柱 1個
干しシイタケ 2個
だし 7カップ(1400㏄)
鶏もも肉 100g
白こんにゃく1/2枚
ゴボウ 100g
ニンジン 縦切1/2本
サトイモ 2個
ちくわ(太いタイプ) 1/2本
厚揚げ 1/2枚
車麩 1枚
【A】
しょうゆ 大さじ2
酒 大さじ2
薄口しょうゆ 大さじ1
みりん 大さじ1
塩 小さじ1/3
作り方
ボウルに貝柱とシイタケを入れて水1カップを注ぎ一晩おく。貝柱はほぐし、シイタケは石付きを取り除いて1cm角に切る。
鶏肉は1cm角に切って熱湯に入れてすぐざるにとり、油抜きする。こんにゃくは1cm角に切って下茹でする。ゴボウは小さな乱切りにして下茹でし、にんじんもごぼうと同じ大きさの乱切りにする。里芋は皮をむいて小さな乱切りに、ちくわは四つ割りにして1センチ幅に切る。厚揚げはさっと湯通しし、1cm角に切る。車麩は水に浸けて戻し1cm角に切る。
大き目の鍋にだし3カップと(1)の戻し汁を入れて貝柱とシイタケ、こんにゃく、ゴボウを入れて中火にかける。
煮立ったら火を弱め5分程煮てからAで調味して残りの具とだしを加え30分程煮る。冷めたらこの状態で汁ごと冷蔵庫へ3日間で食べきる。
食べる分だけ小鍋に移して温め、片栗粉少々を倍量の水でといて加えとろみをつけて汁ごといただく。
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2品目:茹でて、漬けて、寝かすだけ!「りゅうた流 煮込まない煮豚」
りゅうたさんのアイデアが冴える「煮豚」は、しっかり茹でたら袋に入れて調味料に漬け込んで寝かすだけ。肉と漬け汁を入れた袋ごと冷蔵庫に入れておくだけでやわらかく、味がしっかり染みます。食べ応えがあって、おもてなしにぴったりの逸品。とても簡単に作れるので、年末年始に限らず、急な来客用に普段から作っておくのもおすすめです。
材料(作りやすい分量)
豚肩ロースかたまり 400~500g
豚ももかたまり 400~500g
サラダ油 大さじ1/2
芋焼酎 50㏄
【A】
しょうゆ 大さじ4
砂糖 大さじ1
塩 小さじ1/2
作り方
豚肉はなるべくネットで包まれている煮豚用を買う。なければタコ糸で縛る。
フライパンに油を入れて火にかけ、豚肉の全面を焼き付ける。
鍋に豚肉とかぶるくらいの水をいれ、焼酎を加えて火にかけ、沸騰したらアクを引き、ふたをしてごく弱火で1時間煮込む。
熱々の肉を耐熱袋にいれ、Aと茹で汁(大さじ4)を加えて空気を抜き、そのまま3時間以上置いて粗熱を取る。
冷蔵庫で1日以上、できれば2日置くと中までしっかり味が染みる。食べるときは、食べやすく切って、あたためた漬け汁をかける。
冷蔵庫に入れておくだけで、柔らかく、味が染みた煮豚に
みなさんもぜひ、お試しあれ。
撮影=岡本真直 フードスタイリング=綾部恵美子 取材・文=小林さやか(ハルメク 健康と暮らし編集部)