美容・アンチエイジングの専門医である黒田あいみ先生によれば、ダイエット中にとるもので一番気を付けたいのは飲料とのこと。健康や美容に良い、ダイエットに良いと思って飲んでいるものが逆効果になっているケースがとても多いと言います。ダイエットやアンチエイジングのためにはどんな飲料を選べば良いのかを黒田先生に聞いてみました。

監修/黒田あいみ先生(Zetith Beauty Clinic 医師/東京美容外科沖縄院院長)
美容外科、美容皮膚科、予防医学(栄養療法)、アンチエイジング専門医。Zetith Beauty Clinic 、東京美容外科沖縄院にて勤務。トライアスロン日本代表の経歴を持ち、⾃分がアスリートであることも⽣かしつつ、美と健康のスペシャリストとして「中からと外からの美と健康」を信念に、外から(美容医療)だけでなく、中から(分子栄養学、予防医学)の美と健康の権威として多くの文化人、芸能人、アスリートからの信頼も厚い。著書に、「中田敦彦のYouTube大学」でも紹介された「アスリート医師が教える最強のアンチエイジング」(文藝春秋社)がある。

市販の飲料には大量の砂糖が



黒田先生が普段飲んでいる飲料は、水、炭酸水、ハーブティなど。すべて砂糖が入っていません。

「ダイエット中なので甘いものは食べていませんと言う人も、よく話を聞いてみると砂糖入りのカフェラテを飲んでいたり、美容のために美肌効果をうたう飲料を飲んでいたりすることがとても多いです。

市販されている飲料の多くには砂糖が入っていて、気付かないうちに砂糖を過剰に摂取してしまうことがあります。飲料を買うときは無糖であるか確認して選ぶようにしましょう」(黒田先生)。

また、運動時の栄養補給にと、スポーツドリンクを飲んでいる人も多いそう。スポーツドリンクも砂糖が多く入っているので、経口補水液など砂糖が入っていない、または少ない飲料を選ぶようにすると良いそうです。

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一番控えたいのがカロリーゼロ飲料

ただし、無糖をうたっている飲料も油断できません。加糖飲料よりも、ダイエットやアンチエイジングのさらなる大敵がカロリーゼロ飲料なのだそう。「ダイエット中だからカロリーゼロ飲料に」としている人も多いと思いますが……。

「カロリーゼロ飲料には人工甘味料が使用されています。人工ですから体内で分解されにくく、とり過ぎて過剰に体内に入ると細胞の代謝を悪くする性質が疑われています。 腸内細菌叢(腸内の細菌群)を変化させて耐糖能(血糖値の処理能力)を低下させ、太りやすく、また、細胞を老化させる可能性もあるとされています。

詳しいメカニズムはまだ明らかになっておらず研究者の間でも賛否両論があります。糖尿病の予防や治療にも使われていますが、一方で多くの人工甘味料が体内へ及ぼす影響が報告され、慢性的な健康被害を及ぼす可能性が指摘されています」(黒田先生)。

一見ダイエット中でも飲んでいいかなと思える飲料が、実は逆効果ということもあるのです。