見知らぬ人が困っていると知り、募金やボランティアなど、何かしらの形で手を差し伸べる…よくあることですが、X(Twitter)では、善意で助けた相手に裏切られたという体験や、一方的な気持ちの押し付けになってしまうといった、人の「善意」に関する話題がたびたび議論の種となっています。
ツイートまとめサービスのTogetter(トゥギャッター)が解説する「3分くらいで分かる週刊X(Twitter)トレンド【J-CAST出張版】」、今回は「善意にまつわる問題」について掘り下げます。
人の善意を裏切る犯罪が起きている
あるXユーザーの実母が、人助けのつもりで手を差し伸べたところ、犯罪被害に遭ってしまったという体験談が大変注目されました。
投稿者の実母は、道でうずくまっている初老の男性を見つけ「大丈夫ですか?救急車呼びますか?」と声をかけたところ、男はバッグをつかんで逃げたそう。しかも、母はバッグを奪われた拍子に転んでしまい、骨にヒビが入るケガを負ってしまったのです。
【注意喚起】警察曰くこれ系の犯罪はすごく増えてるらしい→ 母が道でうずくまってる初老男性に大丈夫ですか?救急車呼びますか?って声をかけた時の話 – Togetter
投稿者が警察から聞いた話によると、このように相手を油断させて持ち物を奪う犯罪が増えているとのこと。投稿を読んだXユーザーからは、お見舞いの言葉をはじめ「優しい人の善意を利用するなんて許せない」「卑劣極まりない」といった怒りの声や、「容易に人助けができなくなってしまった」と嘆く声も集まりました。
また、現実にこのような事件が起きていることから「だから町中で障害者や高齢者を助けない世の中になっているんだよ」「(困っている人がいても)冷たいと言われても自衛のために無視している」というXユーザーもいました。
それでも、本当に困っている場合はできるなら助けたいと思う人もいるでしょう。万一のことを考えた自衛策として、投稿者の元には「119に電話しながら声をかける」「スマホで動画を撮りながら声をかける」「距離をとって声をかけ、反応がなければ救急車を呼ぶ」といった提案が集まりました。
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学校で教える「震災で不要だった物資リスト」に絶賛
災害に見舞われた被災地には日本全国から多くの支援物資が送られてきます。しかし、被災地では必要のないものや、受け取って困ったものが届くこともあったようです。
あるXユーザーのお子さんが学校の「道徳」で「東日本大震災の際にいらなかった物資リスト」というプリントを使った授業を受けてきたといい、「大人がよく知っておいたほうがいいですね、勉強になりました」と投稿。その物資リストの内容に対して、納得する声が集まりました。
子供が道徳で使用した『東日本大震災の際にいらなかった物資リスト』→「善意だって押し売りはアウト」「これはありがたかった」 – Togetter
授業で使われたというプリントには、ネットで拡散されていた情報を引用する形で、東日本大震災の時にいらなかった物資として「千羽鶴・応援メッセージ」「成分表が読めない海外の食品」「冷凍食品」「保存食以外の食料」「古すぎる古着・洗濯していない毛布・布団・下着など」といった内容が挙げられていました。
投稿を見たXユーザーからは「善意だって押し売りはアウト」「自分が被災した時に誰が使ったか分からない下着は使いたくないと思わんかね」と、不要な物資に対するコメントが多数集まりました。
被災地に古着や古い布団が送られてくるという問題について、別のXユーザーからは「自宅に溜まってる古着とか、眠ってる毛布は送りたがる人が多い…利害が一致しそうに感じるんだろうなあ」と、送る理由を考察する声も。
支援する際は、相手が何を必要としているのか、自分が受け取った場合に役立ちそうかといった観点は欠かせないもの。こうした話を「学校できちんと触れてくれるの素晴らしい」と絶賛している人もいました。