「便秘が原因で心筋梗塞!?」あなどってはいけない!実は命にかかわる便秘症をセルフチェック

毎日出ていても「便秘症」?

便秘というと排便回数が減ることと思いがちですが、実は毎日出ていても便秘の場合があります。中島さんは、こう説明します。

「便秘には大きく2つのタイプがあります。排便回数が週に3回未満になる”排便回数減少型”と、便が硬くて強くいきむ、なかなか出なくて時間がかかるといった”排便困難型”です。両方に当てはまる方も多いですね」

つまり、2日に1回でもスッキリ出ていれば便秘ではないし、逆に毎日出ていても排便困難や残便感があるなら立派な便秘というわけです。

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50代以降、便秘になる人は増加する

便秘は若い年代では圧倒的に女性に多いですが、加齢に伴って男女ともに増加します。

60代から増え始め、特に70代以降は急増して、男女比がほぼ同じに。若い頃は便秘と無縁だった人も発症しやすくなります。

「平成28年国民生活基礎調査」(厚生労働省)を加工して作成/中島さん提供

主な原因は、加齢に伴う大腸の機能低下。大腸の動きが悪くなって便を直腸にまで送る働きが弱くなったり、直腸の知覚が鈍感になって便意を感じにくくなったりします。

もちろん、食事や運動、睡眠、ストレスといった生活習慣も大いに関係します。

「最近、50代以上の女性では、コロナ禍での運動不足や環境変化によるストレスから、便秘が悪化する傾向が見られます。また、この年代になると大腸がんも心配ですね。最近、どういうわけか急に便秘になったという方は、ぜひ受診して検査を受けましょう」と中島さん。