銀行の定期預金の金利を知っていますか?
物価はどんどん上昇していく一方で、銀行の定期預金の金利は非常に低くなってしまっています。みなさん、今の定期預金の金利は、どのくらいかご存じでしょうか。100万円を預けると、1年間でいくらもらえるか予想してみてください。
昔は定期預金の金利が6%程度だった時期もありました。100万円預けたら、年間6万円利息が付くので、定期預金であっても資産が増えていきました。この昔のイメージが強いのか、相談に来られたお客さまに銀行金利の水準について質問してみると、100万円預けたら1000円くらいかな、とお答えになる方も結構いらっしゃいます。
しかし、答えは なんと20円です。
現在の定期預金の金利は0.002%です。これでは銀行に預けていても全然増えません。
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10年後には買えるものが減ってしまうことに
銀行定期の低金利とインフレの相性は最悪です。どういうことか解説していきましょう。
例えばみなさんが、銀行預金に100万円を持っているとします。100万円の豪華クルーズツアーに行こうか迷いましたが、見送ることにしました。10年後にやはり豪華クルーズツアーに参加したいと考えて、銀行預金100万円と利息200円の100万200円を旅行会社に持っていきます。
しかし、2%ずつインフレが起きていると、10年後その豪華クルーズツアーは120万円になってしまっており、持っていった100万200円では購入できなくなってしまっています。
銀行預金に預けている100万円という数字は変わらないのですが、100万円で買えるサービスや物の量や質は落ちてしまっているということになります。
つまり、インフレ下で低金利のまま銀行預金に預けておくと購買力が落ちて、実質的に資産が目減りしてしまっているのと同じなのです。まさに預貯金をしていれば大丈夫という時代が終わってしまったのです。※話をわかりやすくするために税金や複利での計算は省いてます。
今回は、物価が上昇する時代に、低金利の銀行口座に入れておくと、将来的に資産が目減りすることについて解説をしました。
次回は、預貯金をしていれば大丈夫という時代が終わった今、年金を受け取って暮らすセカンドライフに、どういった影響を与えるのかを解説します。