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●Instagramや地元から人気が広がり、予約がすぐ埋まることもあるスーパーの“社員食堂一般公開Day”に参加してみた。

『サカガミ』は東京都豊島区駒込に本社があり都内に展開するスーパーで、オリジナルブランドに力を入れ、素材にこだわっていると評判です。

 こちらでは月に一度、社員食堂を一般公開している日があり、大変人気を博しています。そこで実際に訪れ、料理を担当する関さんにお話を伺いました。

マクロビオティックの理念をベースとしたオリジナルブランド“Sakagami畑”


惣菜コーナーの一角にコーナーがある。Sakagami畑の商品は、駒込店、赤坂店、南大沢店、豊洲店で購入可能

 サカガミのオリジナルブランドの一つ「Sakagami(サカガミ)畑」。そのコンセプトに基づき食事を提供するのが、「社員食堂一般公開Day」です。

 サカガミのこだわりや理想を表現したSakagami畑は、お客様にここでしか買えないもの、という独自化をはかっています。食材を丸ごとや皮ごと食べられ、食品添加物や保存料も使わないという点にもあらわれています。

 休日の昼過ぎには、お弁当やお惣菜がほぼ無くなるほどの人気。マクロビオティックの考えを取り入れたお惣菜は、他のスーパーではなかなかお目にかかれませんよね。


食堂の調理を担当しながらSakagami畑他、サカガミの商品開発を行う関さん

 Sakagami畑は、関さんのお姉様である現会長の体調不良がなければ誕生しませんでした。

 そのルーツは、会長がサカガミに入社した頃に遡ります。勉強のために様々な部門をまわり、その中で鮮魚を担当した時、冷凍庫のような場所での作業に加え、冬の寒さで体調を崩してしまいました。そして、療養のため行った施設でマクロビオティックの食事と出会い、その素晴らしさに感銘。「こんな食事がお店で買えたらどんなに嬉しいだろう」と思ったと言います。それからマクロビの勉強を一緒にはじめ、後に関さんが開発を担当することになり、Sakagami畑が誕生しました。

リピ客も多いSakagami畑。一度食べたら感動が止まらない!


社員食堂

 社員食堂の一般公開Dayは2023年6月から毎月1回、行われています。食堂のあるビルの人々や、Sakagami畑のInstagramからの問い合わせが増えたことがきっかけとなり、約10年前にスタート。そこには「スーパーで陳列されるお惣菜とは違う、作り立てのものを食べてほしい」、「もっと多くの方にSakagami畑を知っていただきたい」という想いも重なりました。


インスタファンお馴染みのメニュー黒板

 メニューは、テーマを決めて季節や旬のものを取り入れて作られています。筆者が一般公開に参加した10月は、きのこやさつまいもといった秋の食材を使用。肉ばかり、魚ばかりと連続しないように工夫されているとのこと。社員食堂で人気のあるメニューにすることもあるそうです。


1397円。玄米ごはんとお味噌汁はセルフで好きな量をよそえる

 訪れた時(10月)の一般公開メニューは、玄米ごはん、本日のお味噌汁、お豆腐ハンバーグ(豚肉入り)〜3種のきのこの黒酢味噌ソース〜、キャベツと油揚げのごま酢和え、彩り野菜のフレッシュサラダ、豆乳プリン〜大学芋と畑のアンの秋仕立て〜。


たっぷりきのこが入ったソースにアツアツのハンバーグ。レンコンの皮もそのままいただく

 お豆腐ハンバーグは、ソースにエリンギ、しめじ、舞茸、玉ねぎ、つぶつぶ感が楽しい麦味噌入り。黒酢の酸味が食欲をアップさせてくれます。

 Sakagami畑の“全ていただく”という一物全体(いちぶつぜんたい)の考え方のもと、芯も使い、皮も剥きません。味噌汁は野菜からでる旨味を利用し、昆布のみで出汁をとっているそう。


食堂には使われた食材が展示され、スーパー内で購入可能

 ボリュームたっぷりで野菜をふんだんにとれ、素材にこだわり無駄なく使う……食を愛する想いが伝わる味。スーパーサカガミに並ぶ食品を使っているため、食べて気に入れば、帰りに駒込店に寄って買うこともできます。


デザートの「豆乳プリン」

 また、デザートに使われるあんこは、Sakagami畑の「畑のアン」を使ったもの。京都で和菓子の勉強をした社員が駒込店で炊いています。


302円。“Sakagami Bakery”のアンパンや“Sakagami畑 Sweets!”のお菓子にも使われている

 絶妙な程よい甘さで、豆乳プリンを引き立てます。他のどのあんこを食べても「畑のアン」が1番だと思うと絶賛する関さん。おっしゃる通り、納得の美味しさです!

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開発担当者に聞いた、間違いなしのおすすめ商品


目を引くポップは説明が詳しく分かりやすい

 最後に、サカガミの店内に並ぶ商品から、おすすめを伺いました。

イチオシは、ベーシックなところで玄米「日日玄米ごはん」。炊き方にもこだわり、もっちりとしたごはんで、他と一線を画しています。

 また、隣に並ぶ「畑のアン」ともち玄米を使用したSkagami畑 Sweetsのおはぎも大注目!


626円 [食楽web]

 お惣菜では「無塩漬ソーセージとたっぷり野菜のポトフ」も人気の一品。大きくカットされた野菜が特徴。大きなソーセージも丸々1本入っていて贅沢です。


野菜がゴロッと入っている

 真空だから旨味もぎゅっと染みています。ポトフはあたためればすぐ食べられるため、寒くなるとすぐ売り切れてしまう人気商品だそうです。


取材した社員食堂の向かいにある駒込店

 店内では、目にも楽しいポップが並び商品への自信と熱意が伝わってきます。食堂では、食事に舌鼓を打った客同士で自然と会話が生まれ、調理する関さんに気軽に話かけられる雰囲気。食が交流を生むあたたかさが詰まった場所で、人気の理由を垣間見れた気がしました。

(文◎乃々)

●SHOP INFO
スーパーサカガミ 駒込店
住:東京都豊島区駒込6-35-1
TEL:03-3918-5355
営:10:00〜20:00
https://www.sakagami-cl.co.jp/farm/
https://www.instagram.com/sakagamibatake?igsh=MW4wZHhpZ3BlbG1idQ==