「カブトムシ」などの大ヒット曲で知られるシンガーソングライターのaikoさん(49)は、ライブ中に体調が悪化したファンのために、スタッフを通して手紙を渡す活動を続けている。

「大丈夫ですか」。ファンあてに手書きしたものをプリントした手紙には、やや丸い白抜きの字でこんなタイトルが付けられていた。

スタッフから手紙とアメが入った封筒を渡される

この手紙を撮った写真は、2024年11月23日にXで投稿された。手紙は、菓子のアメとともにオレンジ色の封筒に入れてあった。

aikoさんは、10月から、ライブツアー「Love Like Rock vol.10」を全国でスタートさせており、この日に大阪市内のライブハウスであったツアーの公演で、投稿者のファンに渡されたとみられる。

aikoさんはまず、来場への感謝を伝えた後、「大丈夫ですか? ちょっとゆっくりしてね」と書き始めた。久しぶりのスタンディングライブで、窮屈でしんどかったのではとして、「ごめんね」とお詫びの言葉も添える。そして、ライブハウスの外で休んでいて音が漏れ聴こえたとき、ライブの途中だったとがっかりせず、元気になったら会場に戻っておいでと呼びかけた。

「今、この手紙を読んでくれているあなたに届くように歌うからね!!」

手紙には、水分を摂って深呼吸してと、「すー はー」のイラストまで描いてあった。寒かったり暑かったりするときは、暖めたり涼んだりアメを噛んだりして体調を回復させてほしいと呼びかけ、こうつづった。

「今日はLLR10に来てくれて本当にありがとう。待ってるね! いつまでも」

最後には、「aikoより」と書かれ、LLR10の旗のようなものを持ったaikoさん自身とみられるイラストが描かれていた。

写真の投稿者によると、ライブのアンコール場面で、持病による疲れが出て、会場外で休憩し、早めに帰ろうとした。「最後まで聴きたかった」と悲しんでいたところ、「aiko本人からです」と手紙などが入った封筒をスタッフから手渡されたという。

手紙の写真投稿は、大きな反響を呼び、「こんなの泣いちゃう…」「aikoの文面に私も励まされました」「なかなかできることじゃない」といった声が寄せられている。

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手紙の絵文字を付けて、「続けてて良かった」

ライブ中の手紙に感謝した投稿について、aikoさん本人も、Xのリプライで反応した。

「みんながみんな同じじゃないし みんな色んなライブの見方があってええと思うねん」
「よく頑張って電車乗って来てくれたね ありがとう また何かあったら守るよってに大丈夫やからね!」

さらに、手紙の絵文字を付けて、「続けてて良かった」と投稿していた。

他のファンからは、自分もライブ中にaikoさんの手紙などを渡されたとする告白も、X上で相次いでいる。「途中から具合悪くなって会場出て廊下で座って休んでいたら、スタッフの方がお手紙渡してくださいました」「18年前頃にいった同じライブで酸欠になってしまって会場の外に出たらこの手紙渡してもらえた」といったものだ。

aikoさんがいつごろから手紙を渡す活動を始めたのかはっきりしないが、ファンによる12年11月のX投稿では、ライブハウスで酸欠などになり、「aikoは会場外で休んでる子に手紙を用意してスタッフさんが渡している。常にファンを想い大切にしてくれている」と書かれてあった。

今回の写真投稿者は、aikoさんがライブ中にもファンに気遣いを見せていたと明かした。

体調不良で倒れかけそうだったファンを見つけて話しかけ、「大丈夫?倒れる前に何か言いたいことある?」と笑わせ、このファンは気が紛れた様子だったという。

10月からのツアー中も、別の公演の最前列にいて、肩にかけたタオルが落ちたところ、aikoさんが気づいて、「タオル落ちたの?取ってもいな!」と声をかけたくれたとのファンの投稿もあった。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)