【熟年離婚の体験談】50代でモラハラ夫から解放されて「第三の人生」を謳歌

厚生労働省の統計によると直近の約10年で、熟年離婚する夫婦が増えています。今回は夫のモラハラに悩まされ子どもの独立と親の死をきっかけに熟年離婚した、50代女性の体験談を紹介します。

オトナ女性に重要になる「第三の人生」

熟年離婚が増加している。親元にいた若い日々は「第一の人生」、夫や子どものためにがんばってきた「第二の人生」、そして自分のためだけに生きる「第三の人生」。オトナ女性の人生はこれからそれが主流となっていくのかもしれない。

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ずっと夫の言動に苦しめられて

晴れて熟年離婚を果たして2年、「一人暮らしにも慣れて今は毎日、楽しく過ごしています」というのは、都内在住のヨウコさん(56歳)。32歳の長女も仕事をしながら都内で一人暮らし、30歳の長男は、現在は関西で仕事をしている。

「家族みんなバラバラになったけど、人間はもともと一人。何かあったときに助け合えればそれでいいと思えるようになりました」

短大卒業後に就職したが22歳のときに親戚の紹介で6歳年上の男性と見合いをし、3回会って結婚を決めたという。

「ずっと仕事をしていくつもりもありませんでした。料理も好きだったし家庭に入って子育てをしたかったんです」

相手は有名企業に勤めていて、すでに家族で住めるマンションも購入済みだった。2人の子にも恵まれたが、「今思えば」モラハラの連続だったらしい。

「小さな子を抱えて夜もろくに眠れないのに、朝は5時半に起きて夫のお弁当と朝食を作って。眠そうな顔をしていると『亭主が働きに行くんだから、化粧の一つもすませて送り出せないのか』と嫌みを言われる。夫は残業しようと飲んでこようと必ず家で食事をするから、夜も簡単なおかずでは許されないんです。うちの父親も厳格な人だったので、当時はそんなものだと思っていました」

深夜、授乳が終わるのを待ちきれない夫に襲われたこともある。そのときは自分が「道具」にされているような惨めな気持ちになった。

「子どもの成績が悪いと、『誰の血筋だろう』と嫌みを言われました。夫の親戚との付き合いが苦手だったのですが、それも気が利かないと怒られて。たまに夫が出張に出掛けると、子どもたちと3人で外食したりして、天国でしたね!」

夫の顔を見ると嫌悪を感じることは何回もあったが、彼女はひたすら我慢した。なぜなら、結婚したら女は夫の言うことを聞くべきだと思っていたから。そして、子どもたちのためには自分が我慢するのが一番いいと信じていたから。