資金不足の場合は?
ライフプラン表が完成したら、収入と支出を見たときに赤字になる年がないかどうかを確認できます。赤字が毎年続くようになってしまった場合は、貯蓄を取り崩すことになります。
もし赤字額が大きくなるようなら、「毎年温泉旅行に行きたい」という目標を「3年に1回温泉旅行に行く」と変更するなど、目標の微調整を行いましょう。また、将来の生活で資金不足になるとわかったら、解決法を考えましょう。毎月少額でもコツコツと貯金をすると、5年後や10年後の生活が変わってくるものです。ここでは将来の資金不足の解決策として、次の4つの方法をご紹介します。
生活費・固定費の見直しをする
まずは、貯蓄できる家計にすることが先決です。赤字になるということは、収入よりも支出が多いということ。そうであれば、収入の範囲内で生活をする必要があります。そこで、もう少し出費を抑えられないか見直しを図ってみましょう。
毎月の支出で特に見直すべき部分は、住居費や保険料、通信料などの固定費です。固定費は一度削減すれば、その効果が努力することなくずっと得られることになります。
例えば、家計には見合わない保障が大きすぎる保険プランに入っていないか見直しを行ったり、携帯電話の契約を格安スマホに替えたり、家族全員でお得なプランに入ったり、固定費を削減する方法は数多くあります。また、余計な交際費や外食費がかかっているなら、その頻度や予算を少なくするなど、支出額を減らすように考えてみましょう。
積立貯金をする
こうして生活費・固定費の見直しによって貯蓄できるようになったら、次は自動的にお金が貯まる仕組みを作りましょう。まずは、積立貯金のような低リスクでもコツコツと堅実にお金を貯められる方法が最適です。毎月給料日と同じ日かその近くに自動引き落としを行うと、先取貯金ができます。
これなら貯金が苦手な方でも、自然とお金が貯まっていきます。例えば55歳から65歳まで毎月5万円を10年間貯めたら、合計で600万円になります。50歳から65歳までの15年間なら900万円になるので、老後資金の大きな足しになるはずです。
収入を増やす
生活費の出費を見直すのと同時に、収入を増やす方法についてもぜひ考えてみましょう。最近は副業を行っている人も増えていますし、副業を認める企業も増えています。パートを行っている人は労働時間を週に2日から3日に増やすなど、収入増となる手段について検討してみることをおすすめします。
さらに、リタイアする年齢についても考えたいところ。定年退職の年齢が会社で決まっている場合、リタイア後は週に数日程度アルバイトを行うなど、収入を持続させることも一案です。
資産運用に慣れておく
退職後、年金生活に入ると収入額が増えることはありません。自助努力が求められている昨今、50代からは30年後にも使える資産が残っているように、「お金にもある程度働いてもらう」必要があります。退職金が入ってから資産運用を考えたりするものですが、よくあるパターンは、金融機関にすすめられるままの商品に退職金をつぎ込んで失敗するということ。
資産運用には想定外のリスクがつきものです。先々に期待して投資したものの、途中で経済ショックに巻き込まれてしまい、「こんなはずじゃなかった」なんて結果は避けなければなりません。失敗をできるだけ避けるコツは「長期」「分散」「積立」です。
資産運用初心者の場合、まずは失敗しても仕方がないと思えるくらいの少額から積立投資にチャレンジしてみましょう。月々数百円からスタートが可能な金融機関もあります。こうすることで資産運用・世界のマーケットの値動きに慣れることができ、値下がりしたときにどう対処すればよいかが冷静に判断できるようになり、失敗しにくくなります。商品選びに迷ったら運用コストが比較的安い「インデックスファンド」から始めることをおすすめします。
まずは支出を見直して貯蓄できる家計にし、毎月貯蓄する額の一部をこうした積立投資に振り向け、できるだけ早く資産運用に慣れておくことがポイントです。
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ライフプランは快適なセカンドライフの第一歩
人生100年時代といわれる今、リタイアしてからの人生が30年以上になる人もたくさんいます。そのセカンドライフを快適なものにするためには、今のうちから人生設計を作っておき、それに基づいたマネープランを立てる必要があります。充実した老後を送るためにも、ぜひライフプラン表を作ってみませんか?
※この記事は2020年7月の記事を再編集して掲載しています。