グーグル検索に実装された「AIによる概要」の機能をめぐり、SNSで波紋が広がっている。
「AIによる概要は間違いが生じる可能性があります」
波紋を広げているのは、グーグルが2024年8月16日に提供を始めた「AIによる概要」との機能だ。グーグルで単語検索を行った際、検索結果とは別に生成AIが回答をまとめた「概要」を表示することがある。
グーグルは、同機能について「検索結果に表示されるAIによる概要により、目的の情報をすばやく簡単に見つけることができます。AIによる概要では、主な情報と関連リンクが記載されたAI生成のスナップショットが表示されるため、効率的に検索できます」と説明している。
12月1日時点ではすべての検索に表示されるわけではなく、「対象ユーザー、対応言語、対応地域を段階的に拡大」している最中であり、「Google検索の検索結果にAIによる概要が表示されるのは、生成AIが特に有用であるとシステムが判断した場合」などに表示されるという。
なお、同機能は生成AIを使用しており「非常に魅力的なテクノロジーであり、急速に進化と改良が進んでいますが、不正確な情報や不適切な情報を提供することがあります。AIによる概要は間違いが生じる可能性があります」ともしている。
SNSでは、「AIによる概要」に事実と異なる情報が表示されることがあるとして、困惑の声が相次いでいる。
(広告の後にも続きます)
幼児向け番組で人気のキャラクターに「薬剤による安楽死処置が行われました」
あるXユーザーは、幼児向け番組「いないいないばあっ!」(NHK・Eテレ)に登場していたキャラクター「うーたん」について検索したところ、「NHK Eテレの番組『いないいないばあっ!』のキャラクター『うーたん』は、2023年7月15日に薬剤による安楽死処置が行われました」と表示されたと報告した。
生成AIにより、動物園で飼育されていた牛の「うーたん」が死亡したとする情報と混ざって出力されたものとみられる。
「AIによる概要」で表示される内容は検索ワードや検索のタイミングにより異なるようで、12月1日現在は同様のワードでも「ウシのメス『うーたん』は、2023年7月15日に薬剤による安楽死処置が行われました」と表示される。
別のユーザーは、山を縦走した場合の消費カロリーについて検索したところ、「食べてもゼロカロリーです」と表示されたとした。