
寒い時期から咲き始めて、甘い香りを漂わせる日本水仙(ニホンスイセン)。日本では古くから親しまれてきた球根花で、植えっ放しにしても毎年花を咲かせるので、ビギナーにもおすすめです。この記事では、日本水仙の基本情報や花言葉、育て方、咲かない時の対処法など、幅広くご紹介していきます。
日本水仙の基本情報
zzz555zzz/Shutterstock.com
植物名:ニホンスイセン
学名:Narcissus tazetta var. Chinensis
英名:Japanese Narcissus
和名:ニホンスイセン(日本水仙)
その他の名前:日本寒水仙、寒咲き日本スイセン、スイセン(水仙)、フサザキスイセン(房咲き水仙)、ノズイセン(野水仙)など
科名:ヒガンバナ科
属名:スイセン属
原産地:地中海沿岸
分類:宿根草(多年草)
日本水仙の学名は、Narcissus tazetta var. chinensis(ナルシサス・タゼッタ・シネンシス)。
ヒガンバナ科スイセン属の球根植物で、房咲きスイセンの変種です。原産地は地中海沿岸で、房咲きスイセンが改良されて中国で作出されました。日本水仙と呼ばれますが、実際には日本が原産地ではありません。日本水仙を指して単にスイセンということもあり、日本ではスイセンといえばこの種類です。草丈は30〜40cmほどです。
zzz555zzz/Shutterstock.com
スイセンは秋植え春咲き球根植物に分類されていますが、その中でも日本水仙は早咲きで、12月末頃から開花します。日本水仙のライフサイクルは、秋に球根を植え付け、発芽させます。年内から開花期を迎えるので、植え付けは遅くならないように注意し、9月下旬~10月上旬に行うとよいでしょう。暖かい場所に取り込んだりせずに寒さにあわせて管理し、12〜4月に白い花を次々と咲かせます。花が終わると葉だけが残り、6月頃になると葉が黄色く枯れ込んで地上部は姿を消し、休眠に入ります。ここで「枯れたから」といって処分しないでくださいね。夏を越えて涼しい秋になると、再び芽を出し始めます。一度植え付ければ毎年花を咲かせてくれるライフサイクルの長い植物で、コストパフォーマンスが高いともいえます。大変丈夫な植物で、手をかけずに植えっぱなしにしていてもOK。ただし、大株に育って窮屈そうになってきたり、茂りすぎて邪魔になってきたりしたら、数年ごとに掘り上げて分球し、植え直すメンテナンスが必要です。
(広告の後にも続きます)
日本水仙の花や葉の特徴
traction/Shutterstock.com
園芸分類:草花
開花時期:12〜4月
草丈:30〜40cm
耐寒性:強い
耐暑性:強い
花色:白(副花冠は黄)
日本水仙の開花期は12月~翌年4月。長く伸ばした花茎の先端に、4〜8個の花を咲かせます。花は副花冠が黄色くて短く、萼片と花弁はクリーム色がかった白色。一重咲きのほか、八重咲きもあります。また、甘い香りを強く漂わせるのも特徴です。葉は地際からニラのような細長く厚みがある葉を多数立ち上げます。
雄しべが花弁化した八重咲き日本水仙。Iva Vagnerova/Shutterstock.com