東京・阿佐ヶ谷の老舗フグ料理店「にしぶち」が、高価なフグコースを当日予約した客にドタキャンされ、その後連絡が取れなくなったと、公式X(@nishibuchi1988)への投稿で嘆いている。

「行けないからキャンセル」。2024年11月30日からの連続投稿によると、この客は、12時半に電話で国産天然とらふぐコース4人分を予約し、19時の予約時間から30分経って、こう伝えてきた。

キャンセル料「聞いてないから払いたくない」

これに対し、店では、キャンセル料が発生することを客に伝えたが、客は、「聞いてないから払いたくない」と答えたという。もうキャンセルはできないことを説明すると、客は、「ちょっと相談して折り返す」と言って電話を切った。

ところが、その後、客からの折り返し電話はなく、店がこの客に電話しても、まったく出なかった。このことについて、店では、「一同途方に暮れている こんな事は創業以来初」と嘆いた。そして、「今回の食材はもうお客様にはお出ししたくないのでお客様に今後一層美味しく召し上がって頂くために皆で勉強会をし食べることにしました」と明かした。「怒りよりも悲しみが勝ってます」といい、「せめて謝罪に来て欲しいせめて…」と訴えている。

客が当日予約したときには、嫌な気持ちになると考えて、もうキャンセルできないとは言えなかったとした。その点は、反省しているといい、インスタグラムへの投稿では、「今後は当日のご予約でもこの後キャンセルが出来ない旨をお伝えする事にします」と苦渋の決断をしたと告げた。

店のXでは、「数日前からご予約の際は最終確認の電話をし、この後キャンセルが出来ない旨をお伝えしているのですが、今回は当日予約でキャンセルなんて考えてもなかった」という。

「高い勉強代となりました…」「今の所泣き寝入りです」と漏らし、「他のお客様はとても素敵な方ばかりです」としながらも、「何かしら対策を考えなくては行けなくなってきているのかも知れません」と明かした。

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国産天然とらふぐコース4人分、損失は計8万円

これらの店の投稿は、大きな関心を集め、最初の投稿には、11万件以上の「いいね」が集まっている。

客のドタキャンについて、にしぶちの料理長は12月2日、J-CASTニュースの取材に対し、投稿した11月30日にあったことだと説明した。

客が電話してきたときは、「来られる方だけでも」と伝えたり、持ち帰り用に料理を包んで渡すことも可能だと知らせたりしたが、その後は、この客は電話に応対しなかったという。

キャンセルされたコース料理は、国産天然とらふぐなどの食材を使っており、1人2万円だった。4人分で計8万円の損失が出た計算だ。

警察に相談するかなどについては、「今のところ考えてはおりませんが今後相談するかも知れません」と述べた。

客を相手取って、損害賠償を求める法的措置を取ることについては、時間を割けない事情があるという。「個人店で手狭でやっておりますので 今後は事前決済や半金の予約金を頂くことは検討していかなくてはと考えております」と明かした。

その後、この客から、「キャンセル料の支払い、謝罪はありません」という。

今回のドタキャンについて、「今まで当日予約でこの様なキャンセルは無かった」「まさかと言う感じでした」として、「他の飲食店様に同様の被害が出ない事を願いたい」と願っていた。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)