私は現在、高校卒業後からお世話になっている今の会社に15年勤務し、責任ある仕事を任されるように。ところが、社長の息子が入社してから、充実した日常が音を立てて崩れていきました。

傲慢息子の登場

大卒で入社したての社長息子は、傲慢(ごうまん)そのものでした。

「うぃっす!」と軽薄なあいさつから始まり、高飛車な態度で部署全員の士気を下げるのです。社会人としては1年目で、仕事の経験もないのに偉そうなことばかり。何かにつけて「俺は将来の社長だから逆らうな」と脅してきます。

加えて、周囲を威圧するだけでなく、遅刻するわサボるわのやりたい放題です。注意などしようものなら、「たてつくと降級だ!」とわめくので手に負えません。

おかげで周囲は彼の顔色を気にしながら業務をするはめになり、効率も低下。私は後輩たちを励ますため、必死にフォローを続けました。帰宅しても疲労は抜けず、社長息子の理不尽さに限界を感じ始めていました。

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いきなり左遷!?

それから数週間後。重要な会議を目前に、部署全員が忙しくしていたときのこと。相変わらず偉ぶってばかりで何もしない社長息子が、有能な社員をつかまえてコーヒーを買いに行かせようとしたのです。

ついに私の我慢も限界に。「すみませんが、今この部署がとても忙しいこと、おわかりですか? 勝手な命令ばかりせずに、業務を分担してください!」と苦言を呈すると……。

「何だ、俺に口答えか? 生意気な女は消えろ! 俺には人事の権限もあるからな、お前は窓際部署に左遷だ!」

反論したいのをグッとこらえ、抗議しようとしてくれた後輩たちを目で制した私。横暴だとはわかっていても、すぐに荷物をまとめて言われた「窓際」の部署へ異動したのです。

それから数カ月後……。